第8章 クラス会議(3)

第8章 クラス会議(3)

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クラス会議(2)

生徒たちが先生よりもうまく問題解決することがよくあります。

それは、単純に先生よりも生徒のほうが人数が多いので、ブレインストーミングをやる過程で、たくさんのユニークな解決策がでるからです。

子どもたちは意見をいうことを許されていて、それを表現できるように勇気づけられていれば、すばらしいアイディアをたくさんあげてくれます。

そして、最終的にはしつけに関する多くのことがなくなっていきます。

なぜなら、彼らは話を聴いてもらえて、親身になって考えてもらい、そして、彼らの考えやアイディアを認めてもらえると、勇気づけられたと感じるからです。

子どもたちはまた当事者意識を持つこともできます。そして、自分たちが生み出したルールや解決策に従おうと動機づけられます。

そして、子どもたちがその決定に関わっていれば、たとえその提案が今まで先生が何度もずっと提案しつづけてきたことで、全く機能しなかったことだったとしても、子どもたちは非常に協力的になるということに先生たちは気づくことになるでしょう。

 

子どもたち自身が中心となって行うクラス会議にはほかにもたくさんの有益なことがあります。

先生たちは、子どもたちが、クラス会議をすることで勉強もソーシャルスキルも成長することに驚きます。

なぜなら、子どもたちは自分自身が関係している問題解決に積極的に参加することで、リスニングスキル、言語の発達、思考の広がり、選択による論理的結末、記憶するスキル、そして、客観的に物事を考えるスキルを学ぶことができるからです。

彼らは無理なく、安心感のなか、問題を解決します。

彼らは争いごとを解決するための学びと練習を行うのです。~予防的であり、即効性のあるものを~

 

争いごとを解決する価値の高まりは、限られた子どもだけではなく、すべての子どもたちに影響を与えます。

子どもたちは、またその価値に対する感謝と学びの構造を手にすることができるでしょう。

 

あるクラス会議でカンニングが議題としてあがりました。

そして、彼らは、先生が説教したら右の耳から左の耳へ抜けてしまうような、「なぜ彼らはカンニングをするべきではないのか」(学ばないということも含めて)について、あらゆる理由を話し合っていました。

効果的なクラス会議のための姿勢とガイドライン

クラス会議で避けるべきいくつかの姿勢と行動

1:説教や道徳のもうひとつのプラットフォームとしてクラス会議をしないこと。先生はできるだけ客観的であり、ジャッジしないことが必要です。

これはあなたがクラス会議のなかに入ってはいけないということではありません。あなたは議題をあげたり、あなたの意見をいうことはできます。

2:クラス会議を自分の思い通りにするということの隠れ蓑として行わないことです。子どもたちは、この考えをすぐに見抜き、協力をしないでしょう。