4:その関係(とその問題)であなたの役割においての責任をもつ
ほかのスキルとして、いくつかの問題に対して責任を取り、助けを求めるというものがあります。
7年生を受け持つ先生が、つまようじ問題に関する経験を共有してくれました。
つまようじ問題は、くわえている姿がただ見た目に悪いだけではなく、教室や校庭のいたるところに捨ててあるので、いらいらして仕方ありませんでした。
それは彼女の問題であって、生徒の問題ではありませんでした。
彼女は説教をし、何度も何度もやめるようにいいましたが、何も起こりませんでした。
とうとう彼女はそれをクラス会議の議題にあげ、それは生徒たちの問題ではないということを理解していることを認め、この彼女の問題に対する解決策を見つけることを手伝ってもらえるとうれしいと話しました。
授業が50分しかなく、クラス会議の時間が一日に10分程度しかなかったので、しばらくはよい解決策はあがってきませんでした。
3日目、彼女は言い始めました。
「まだつまようじ問題について、なんの解決策も見つかっていません。」
生徒のうちの一人が尋ねました。
最近だれかつまようじをくわえているのを見ましたか。
彼女は見ていないことを認めざるをえませんでした。
生徒が言いました。
「問題は解決されているんだよ。」
先生は驚いていいました。「たしかにそうですね。」
これはクラス会議でよくあるケースで、解決策が見つからなくとも、何度も話し合うことで、その問題をみなが自覚し、クラス会議の外側で解決に向けた方向性を持つことで、その問題が解決されていくのです。