~授業の始まり~(中学生の部)
塾に来たら、まずはそれまでの生活をスケジュール表を記入します。
週末の授業で、振り返りの時間があり、そこで自分が何に取り組んだのかということを振り返ってもらうためです。
中学生は部活に入部した場合(部活にもよりますが)、小学生とは違い、かなり忙しくなることが多いです。
そんなときに、丁寧に自分の生活を振り返ることは、自己決定感を感じるために大切なことだと考えています。
また、テストの目標点数も記入してもらいます。
自分が立てた目標に対して、自分の生活が適切かどうかを判断できるようにするためです。
学校では、テスト前になると確認することがありますが、日常的にそれを意識することはそれほどないように思います。
テストの点数を取ることよりも、自分で決めた目標に対して、自分がそれに見合っただけの取り組みをしているかどうかということを考えさせることのほうが大切だと考えています。
もしそこで、結果と自分の生活に大きな食い違いがあるのであれば、それを改善していく必要があります。
それを自覚できるように関わっています。
その後、当日自分が取り組む内容を整理します。
塾でやることを明確にすることで、取り組み方が改善されます。
それから、自分が必要だと思う学習をそれぞれが自分で考えて取り組みます。
最初の内は、アドバイスをしますが、1,2カ月経てば、自分で考えられるようになります。
子どもたちの状況は毎回違います。学校の宿題が多いときもあれば、少ない時もあります。
次の日がお休みのときとそうでないときもあります。
それぞれの状況に応じて、自分に必要なことを考えて取り組みます。
~授業の流れ~
それから、自分が必要だと思う学習をそれぞれが自分で考えて取り組みます。
最初の内は、アドバイスをしますが、1,2カ月経てば、自分で考えられるようになります。
子どもたちの状況は毎回違います。学校の宿題が多いときもあれば、少ない時もあります。
次の日がお休みのときとそうでないときもあります。
それぞれの状況に応じて、自分に必要なことを考えて取り組みます。
生徒たちはもくもくとテキストに目を通しています。一尾塾では講義は行いません。
もちろん理由があります。
それは、だれかに教えてもらえなくても、生徒のために分かりやすく書かれた教科書やテキスト、問題集があるという環境であれば、そこからある程度学べる習慣をつけておくことが社会での自立へ向けたよいステップだと考えているからです。
社会にでてしまえば、自力で学ぶとき、マニュアルやテキストがあればまだ助かりますが、それすらないときもあるのではないでしょうから。
ですから一尾塾では講義はありません。
最初は、問題集の取り組み方を丁寧に伝えます。
解説のパート、例題のパート、練習問題、実践問題、実力問題など。
それぞれのパートの意味を伝えます。
これを伝えるだけでも、自分でできるようになることが多いです。
問題に取り組んだ後は、間違い直しを専用のノートにしてもらいます。
どういう問題だったのか。自分はどういう間違いをしたのか、なぜ間違えたのか、なぜその答えになるのか、ということを書いた上で、正解を書くようにしてもらいます。
それを積み重ねていくことで、自分だけの問題集ができます。
このようにして、「学習の仕方」を学んでいってもらいます。
このような学習スタイルにすることで、生徒は一人でもできるという成功体験を積みます。
それは教えてもらったときよりも大きな成長のように感じます。そして、そうやって自分で考えると、教えてもらえることがとてもありがたく思えるようになります。
ほとんどの生徒は‘勉強は教えてもらうもの’’正解を出すことが大切だ’と思っています。
しかし、社会にでてみるとどうでしょう。教えてもらえる機会は少なく、正解はほぼないに等しいといえるのではないでしょうか。
そのギャップに生徒が戸惑うのも無理はありません。そう考えると、やはりまずは自分でやってみる、もっている資料をしっかりと使う、答えではなくそのプロセスに価値を置くということを伝えていくことは大切なことではないでしょうか。
上記の流れは基本的な流れではありますが、あくまで抜粋です。いきなりはうまくいきません。一歩一歩です。一人ひとりに個性があるので、一人ひとりに違う言葉がけを行います。かける時間も違います。生徒との信頼関係がきちんとできるまでは丁寧に解説することもあります。しかし、いままでの生徒はみんな自分できるようになりました。子どもたちはしっかりとした力を持っています。
そして、だんだんたくましくなっていくように感じています。
~分からないとき~
生徒:「先生、解説を読んだんですけど分かりません。」
私:「そうかぁ 分からないか。」
だいたいの生徒がこんな感じです。
私:「じゃあ、とりあえず問題解いてみて。」
解説を読むだけだと、実際にどこがどのように使われているかが、分かりにくい場合があります。実際に問題を解いてみると理解できることも多いです。ここで生徒が理解できれば大きな自信になります。
生徒:「解いてみたけど、まだ分かりません。」
私:「答えを見てみるといいよ。」
生徒:「見ていいんですか?」
私:「もちろん。初めてやるんだしね。 答えをみて、どうやったらその正解にたどりつくか考えることが勉強であって、正解を出すことが勉強ではないからね。」
ここはとても大切にしています。正解があるのは学生のうちだけです。社会にでると正解はないに等しいといっても過言ではないでしょう。また、正解はほんの一部分であり、大部分であるプロセスを大切だと考えています。
また、参考書などでは、解説の次に、例題や類似問題が設定されているケースがほとんどです。そのあとに練習問題や確認テストがあります。そこまでに理解すればいいことなので、導入の部分は仕組みややり方をいかに考えるかということが大切なのだと思います。
生徒:「どうしても分かりません!」
私:「そうか、じゃあちょっと戻ってやってみようか。」
どれだけ考えても分からないとき、その前の部分が分かっていないことが多いです。ですから、そんなときは分かるところまで戻って学習してもらいます。自分がしっかりと習得できなかったところに向き合い、クリアしていく。これは生徒なりの責任の果たし方なのではないかと考えています。
ここまで一通りできるようになったら、私から言います。
私:「分からないときに、‘どうしてもこの人に教えたい!’と思わせる聞き方があるけど知りたい?」
生徒が知りたいと言えば次のように答えます。
私:「ここからここを読んで、問題も解いてみました。答えと見比べてみたのですが、自分が思っているやり方だと正解にたどりつけませんでした。私の思っているやり方をどのように変えればいいかを教えてもらえると助かります。」
もちろんこの通りに言う必要はありません。自分ができることをすべてやりきったということ、また、自分なりに仮説を考えてみたということ。この2点を押さえることが大切だと考えています。
さらに心の持ち方も大切だと考えています。
‘できない=よくない’ ‘間違い=悪い’ ‘わからない=嫌’
ほとんどの生徒がこの公式を身につけています。
‘できないからこそ伸びしろがある。’
‘間違いこそが自分を大きく成長させてくれる。’
‘わからないことこそが自分の大切な糧となる。’
こういうものの見方、考え方ができるようになれば、正解のない社会、わからないことだらけの社会すべてが大きなチャンスのかたまりに見えてきます。
だからこそこのような関わり方を大切にしています。
~最後の10分~
その日の学習の復習です。
自分が学習したことを振り返ることで、学習効果を高めます。
そして授業終了。