2冊目 中学生を持つ親へ

2冊目 中学生を持つ親へ。

 

初版は昭和39年。私の母が10才くらいのころだろうか。読み終えてふと頭に浮かんだのは、最近購入したRADWIMPSのアルバムのtazunaという曲の一節。(おそらくこの曲が伝えたいところとはちょっと違うだろうけど)

ANTI ANTI GENERATION(初回限定盤)(DVD付)

「あぁ 僕らはどこから こんなとこに来たのかな
間違わぬように 毎日明日に 相談して今日まで来たのに」

当時、東井先生が心配していたことがそのまま実現されている世の中になってしまっている気がする。

教育の機会均等を実現すべく、様々な取り組みがされてきたにもかかわらず、それゆえに「勉強」というものが、ただ進学するためだけの道具に成り下がってしまったのではないか。しかもそれが結局関係性の貧困を作り、生きづらさを感じさせる道具になってしまったのではないか。

ただひたすら詰め込む(ひたすら宿題をやらせたり、問題集やドリルをやらせるような)教育は、にせものの教育であり、副作用がひどすぎる。学力の成長を止めるだけではなく、人間そのものをだめにしてしまうと東井先生は書いている。

途中に中学3年生の作文が掲載されている。

「~~。試験が、人間の上下を区別してしまい、試験が人生のすべてを決定してしまうこの世の中に、みんなはなぜ憤りを感じないのだろう。もうこの制度は変わりゃしないんだ、とあきらめて、点取り虫になってしまっているのではないだろうか。略~~。」

ここを読んだときに、この中学3年生にすごく申し訳ない気持ちがわいた。

ごめんなさい、なんら変わっていないよ。50年後も・・・・

 

中学生はいろんな意味で大きく成長する時期だし、脳もとても素晴らしい時期。

そんな時期を少しでも多くの中学生が意味のあるものにできるようにしていかなければ、この中学生に申し訳が立たないな、と思った。

ツクルスクール、がんばります。