うちの火星人

スクールカウンセラーの方がフェイスブックで紹介していたので、読んでみました。

2014年の本なので、結構有名なのかな?

著者の家族で、著者以外全員発達障がいという状況のなかで、どのようにやりくりしてきたのか、ということが書いてありました。

 

読んでみて思ったのは、発達障がいを持っている人を生きにくくさせているのは、関わる人の「正しさ」への執着なのかなと。

 

様々な具体事例が書かれていて、確かに自分が何も知らずにいたら、びっくりするだろうこともたくさんありました。

不思議系のびっくり内容ならまだいいけれど、相手が感情をぶつけてくるようなびっくりや、こちらの予定を狂わされるようなことだと、こちらもそれに対抗して、怒りの感情を使いそうな気がしました。

 

でも、結局は自分のなかでの「正しさ」があって、相手の行動や言動がそれに反していたり、そこから飛び出しているからこそ、直したくなったり、相手をどうにか自分の「正しさ」のなかに押し込めようとしてしまうのだろうと思います。

結果、うまく関係が築けず、お互い生きにくくなってしまうのかな。

さらにそこが「学校」だと、「学校の正しさ」に打ちのめされてしまうこともあるだろうな、と。

先生と生徒の関係も。先生と保護者の関係も。

 

もちろんそれぞれの「正しさ」はその人の価値観の反映のひとつでもあるだろうから、それを持たないということは難しいかもしれない。

でも、その自分の「正しさ」を伝えるときに、「怒り」や「叱責」「罰」などの攻撃的な表現を使う必要はないわけで。

疲れるしね、そういった表現は。

 

自分のなかの「正しさ」はそれはそれでゆったりと持っておきつつ、それはあくまで「自分だけの正しさ」であるということを自覚しつつ、相手にも自分と同じくらい大切な「相手なりの正しさ」を持っているということをしっかりと感じつつ、怒りや罰を使わずに、対話のなかでお互いを理解していけたらいいなと思いました。