14冊目 最貧困女子
一番様々な助けが必要な子たちが可視化されておらず、可視化されていないがゆえに、知らず知らずのうちに批判や差別されてしまっている。
3つの縁から引き剥がされていく
家族の縁、地域の縁、制度の縁。
特に制度の縁がセーフティネットとして必要なのに、その部分と「最貧困女子」との相性がよくない。
これはこういった子どもたちにとってもそうだけれど、もう少し違う場面でも見られるような気がする。
一番必要な人が一番利用しにくくなっている場合が結構あるように思える。
公的制度は税金が投入されているわけだから、その手続きを適当にやるわけにはいかない。
その流れで、いろいろと細々とした手続きがいる。
しかし、そういったことに苦手意識のある人が、実はその制度を一番必要としている場合があるという感じ。
きっとそういうときのためのソーシャルワーカーだったりするのだろうけれど、そこまでたどり着かない。
振り返って、自分の立場で何ができるかということを考えると、
「苦しいとき、しんどいときはヘルプを出してOKなんだ」という意識を持てるようにすること、そして、そのスキルを養うこと。
3つの縁と共依存にならないように
この3つの縁から引き剥がされると、かなりしんどいわけだけれど、これらに依存しすぎることもまた危険な気がする。
なぜだろうか。
それらと共依存関係になることで、「自由」が見えなくなるから、かな。
見えなくなると、自分が何かを選ぶ理由が本来のものと違ってしまう。
いわゆる「手段の目的化」になってしまう。
では、共依存になると意識的に決定したとしたら、それはそれでいいんだろうか。
そう考えると、ただ自己決定したというだけではなく、そこに至るまでに様々な選択肢の可能性をどれくらい考えたのかというプロセスも必要になってくる。
そう考えると、何かを決めるときに、いくつかの選択肢(ものの見方)をある程度含んで決定できるようなスキルを身に付けておく必要がある。
と、いろいろと考えた。
本自体は、読んでいて苦しいところがいくつもあった。