大丈夫?アクティブ・ラーニング

今回、産業界からのニーズに対応するための施策の一つとしてアクティブ・ラーニングが実施されていくことなっているけれど、果たしてそれが産業界のどの部分から出た意見なのか?ということを考える必要はある。
だいたい文部科学省に意見を取り入れられるくらいなのだから、ある程度大きな企業ということになっても不思議ではない。

では、その大きな企業が必要としているのは、雇用ポートフォリオのどの部分をさしているのか?

「長期蓄積能力活用型グループ」ということになるような気がする。

つまり幹部候補生のエリート正社員

そこにつながる人材育成として、アクティブ・ラーニングがある。

 

では、それが雇用柔軟型グループ(非正規雇用)について考えたものなのか?というとそうではないのでは?

いわゆる「非正規雇用」に位置付けられている人材については、そもそもそういう力を企業は求めていない気がする。

そういった実は一部の人材のための施策かもしれないものに、あたかもここが変革すれば多くのことがうまくいく!というような安易な想いをもって取り組むのは非常に危険だと思う。

もしかしたら、さらなる貧困を生み出す可能性も。

もちろんそういうコア人材も必要であろうから、それはそれでいいのだけれど、もっと現場レベルで考えてこれからを生き抜く力を育む施策を考える必要がある。

そして、それは産業界や文部科学省のようなところからのトップダウンではないところから生み出す必要があるのではないか。

杞憂であればいいけれど、結局この施策が、限りのある一部の区分に入れ込むための教育になるうるかもしれないということを現場でこの施策に取り組む教員が知っておくことは大切だと思う。