人口減少と瀬戸ツクルスクール

【瀬戸ツクルスクールをやる理由】

瀬戸ツクルスクールを初めて5年が終わった。

ツクルスクールをやっている理由、目的はいくつかあるのだけれど、最近はここが大きい。それは、

人口減少に対する危機感

人口減少は確実に起こるわけだけれど、それに対してなにができるのかを考えたとき、いくつか対策は考えられる。

人口減少→マンパワーの減少

これをどうするか、と考えると、今後出産率が上がることはなさそうだから、移民の受け入れ、あるいは、マンパワーをアップということになる。

移民に関しては自分の影響の輪の外側にあるので、私は取り組まない。だとすれば、マンパワーのアップ。

さらにライフスタイルを変えるということも考えれるが、それはとりあえず置いておいて。

どのようにしたらマンパワーをアップできるか。

それは、現在、力を発揮できていない分を発揮できるようにするということ。

現在、力を発揮できていない可能性がある層。

それは、今の学校スタイルに乗り切れない子たちだと思っている。

そういう子たちは、そのまま今の学校スタイルの乗って生きていくと、「あなたの力はそれほどでもない」という烙印を押され続けていく可能性が高い。

最大限のマンパワーを発揮するために、「自分にはできる」という気持ちは必要不可欠だと考えるので、それが育まれない環境ではマンパワーが最大限に発揮できる確率は低い。

また、人が力をきちんと発揮できる状態というのは、「当事者意識を持つ」ということだと考えている。

今ある学校のなかで、乗り切れていない子たち。

そもそも当事者意識を持ちにくい今の学校システムの中で育ち、さらにそのなかでそれに乗り切れない子たちは、当事者意識からはどんどん遠ざかってしまう気がする。

「自分には無理。できる人ががんばればいい。」

そんな思いがでてくると思う。

だとすれば、少なくとも今ある学校システムで「自分にはできる」という意識と「当事者意識」を持てない子たちが、持てるような学校システムを構築する必要がある。

 

また、人が力を十分に発揮できたり、発揮し続けられたりする条件に、「楽しい」「おもしろい」「うれしい」「感謝」「つながりを感じる」ということがあると思う。

今の学校で育つであろう勤労観は、

「つらいことがあっても耐えてがんばって、休みを満喫するのだ。人は人。自分のことだけしっかりやっておくのが大事だ。」

ということ。

確かにそれはある一定以上の層は可能だろう。

しかし、これからはおそらく学校システムに乗り切れなかった子たちは、「休みを満喫」できるだけの金銭的収入は手に入れらない可能性が高い。

そうなると、学校システムに乗り切れない子たちは、ただただつらいことをなんとかがんばる、ということしかなくなる。

そんななかであれば、「いかにつらいことを減らそうか、避けようか」ということにつながるだろう。

さすがにそういう状態で力を十分に発揮はされないだろう。

 

現状の学校システムでこれらがすぐに解消しきれるとは思えない。

しかし、危機はすぐそこまでやってきている。

だとすれば、それを打開できるような学校システムを作る必要がある。

今ある学校システムに乗り切れない子たちが、「自分にはできる」という気持ちになるために必要な自己受容を広げ、そこから「自分にはできる」という気持ちを育める。

当事者意識を持てる。

「楽しい」「おもしろい」と思える勤労観を育める。

そんな学校システムが必要だと思っている。

それを作りたくて瀬戸ツクルスクールをやっている。

次回は、好きなことを仕事にする、ということについてかな。