4・学校づくりは先生のモチベーションアップ
前回は、保護者が「選んでいる」という自己決定感が、自己責任感につながり、保護者と先生が今までとは違った関係を築けるのではないかと書いた。
学校づくりに関する今までの記事
今回は先生側で考えてみたい。
先生側からすると、
「選ばれた」ということになる。
これがモチベーションアップにつながると考えている。
なぜなら、そこに使命感と返報性が創り出されるから。
使命感
生徒や保護者が、あなたの勤めている「学校」を選んだということ。
考えた末、自分が働いている学校教育に願いを託したということになる。
先生は、その託された願いを(それは子どもの幸せ)受け止めるという素晴らしい役目を担える。
そもそも多くの先生はまさにそのために先生になったのだと思う。
自分の選んだ使命に願いを明確に託されたということになる。
モチベーションがあがらないわけがないのではないか。
もしそれで熱い思いが湧いてこないのであれば、先生はやめたほうがいい。
ほかに仕事はたくさんある。
返報性
自分の使命を全うできる機会を与えてもらった。
自分が手に入れたかった「先生」という役割を与えてもらったということになる。
生徒がいなければ、先生という仕事は成り立たないわけだから。
それに対して、よりよいものを返そうとう気持ちが湧いてくるのは何ら不思議ではない。
一方で、
「選ばれない」
という可能性がでてくる。
しかし、「選ばれないこともあるからこそベストを尽くせ!」という変な競争原理によるネガティブな圧力として捉えてほしくない。
「選ばれるためにベストを尽くす」というポジティブな方向で力を働かせてもらいたい。
他者との比較による努力ではなく、よりよい自分に向けて、そして、それが「子どもたちのためになる」ということだけに意識を向けてもらいたい。
これは私自身が塾をやっているから思ったこと。
選ばれないかもしれないという不安や恐怖の動機づけだと、どうしてもネガティブな気持ちになるし、行動面でも後ろ向きな行動を選んでしまいがちである。視野も狭くなる。
それよりも、「さらによいものを提供するために」というポジティブな目的を持って取り組むことで、プラスのパワーが湧いてきて、前向きで建設的な行動を選べるようになる。やれることも増える。
こんなことからも先生のモチベーションアップが考えらる。
もちろんこんなことが起こるかどうかはわからない。
しかし、この可能性が1%でも作れるということが、自主学校瀬戸ツクルスクールの存在意義だと思っている。