解決策に注目して、いっしょに取り組もう
ローナは、マーラと解決策をいっしょに考えるに足りる信頼関係を築くことができたと思いました。
以前は、ローナはマーラに、やるべきことを言ったり、もし言うことを聞かなければ、罰や権利はく奪で脅していました。
今回は、代わりに、解決に関する要求を伝えました。
彼女は尋ねました。
“もしあなたが夜遅くなるのなら、電話をかけるということについての決まりについて話し合いたいのだけれど。”
マーラは言いました。
“もしそれが本当に夜遅くで、あなたが寝てしまっていたら?”
ローナは言いました。
“たとえ私が寝ていたとしても、あなたが大丈夫かどうかわからないと、寝付けないと思うの。
だから、いつでも電話していいのよ。”
マーラは答えました。
“お母さんがそんなに心配してくれていたなんて知らなかったわ。
いつも私に対して怒っていたのだと思っていたの。
心配しなくても大丈夫よ。
でも、もし夜遅くなるときは必ず電話するようにするね。”
マーラが家に帰ったその夜、マーラは両親の部屋にいって、親を抱きしめ、お休みをいいました。
これは彼女が何カ月もしていなかったことでした。
後日、ローナは子育てワーキングループで話しました。
“なんて違いなのかしら。
以前だったら、彼女が思いやりに欠けるときはいつでも、私の怒りに対して、彼女がどのように感じているかなんて考えたこともなかったの。
私は怒鳴っていたし、責めていたわ。
でも今回は、私がどれくらい彼女を開いているかということを伝えられたと思うし、私たち二人にとってよい解決策を見つけることができたと思うわ。
彼女が友達のソファの上で眠りに落ちてしまったということが本当かどうかは分からないけれど、今までやり方では、どのみち本当のことを話そうと思う気にはさせられなかったと思うの。
それに、その代わりに二人の間に大きな溝を創り出してしまったと思うわ。
よりよい解決策を見つけることができたのは私にとってはとても気分のいいことなの。
マーラが自立していくことを、私は怖がっていたの。
でも、ようやく私が取りたいと思っていた勇気づけのコミュニケーションをとることができ、信頼関係を持つことができたわ。”
他のグループのメンバーはローナの知恵と信念に大きな感動を覚えました。
この件で、メンバーたちは、自分自身の恐怖に基づいた関わり、そして、自分たちが得ている残念な結果に目を向けざるを得なくなりました。