女性教師だからこその教育がある
いつもお世話になっている多賀先生。
7つの習慣のつながりで何度かお話したり、いっしょにセミナーを受けたことがある藤木先生。(藤木先生が書いた絵本、第3の習慣 大切なことから今すぐ先に (おやこで話そう7つの習慣kids) は何度も子どもたちと読みました!)
北海道で教鞭を取られている宇野弘恵先生。お会いしたことはありませんが、フェイスブックで多賀先生や堀先生とのやりとりを見ているととても楽しそうな先生。
「女性教師だからこその教育がある。」
こういう視点はすごく多賀先生らしいよな~と思って手に取りました。
自分が学校で働いているわけではないので、改めて言われるまで気づかなかった、
「小学校現場では、女性教師が6割。」
その割にセミナーで出会うのは8割方男性だし、手に取る著書もそれくらいの割合のような気がする。
おそらく私の家には女性教師による本は一冊もない。
そんな状況でもあるので、とても貴重な一冊。
第一章、多賀先生の「なぜ今、女性教師論なのか」というところから始まり、
第二章「女性だからこその教育がある」第三章「学級・授業づくり論」第四章「職場論」第五章「仕事術」そして鼎談へとづづく。
それぞれの章の最後に多賀先生による「多賀一郎の視点」としてまとめがある。
全体を通して思ったことが、どういう状態であれ、現状から目をそらさずに自分にできることに真摯に取り組んでいらっしゃるということ。
今回はテーマ上「女性教師」という視点であるけれど、これは一人一人すべての人に言えることだと思う。
自分ができること、できないことが目の前にあって、それを人と比べたりして傲慢になったり、甘えすぎたり、ひるんでしまうのではなく、まずはそこがスタート!という感じで、「ではどうすればいいのか?」ということ。
「女の先生だとちょっと不安だよね。」という保護者の目や「だから女の先生はダメだ」という意識をもっている男の先生(まだまだいるらしい・・・)、そして、自分自身が持っている男女の差に対する差別・・・・
こんなことはないほうがいいのだろうけれど、そういうことも現実にはあるわけで・・・でも、それに文句を言っても仕方ない。
では、どうしたらいいのか?というスタンス。
基本矢印は「自分」
人には向けない。
ほかにもいろいろ思ったけど、多賀先生がしっかり「多賀一郎の視点」で書かれているので、書くことがない(笑)
仕事術のところでは、「アイロン」「食事」「皿洗い」「洗濯」「買い物」「お弁当」というキーワードが出てくる。
このキーワードは、男性教師が書いた本ではおそらく出てくることは少ない。ぜひこういう視点でも男性教師にも書いてもらいたい。
特に共働きの場合はどうしているのか?ということとか。
共働きも、同業の場合とそうでない場合はまた違うところもあると思う。
あと思ったのが、10年選手の女性教師の話も聞いてみたいなぁということ。
男性教師が思う女性教師のステキなところ、も。
今まで「教師」ということで男女一括りになっていたことを、改めてそれぞれについて考えることは大切だと思う。
今までは「一括り」にすることで、対等感、平等感を保っていたのかもしれないけれど、現代社会の多様性に少しでも対応するためにも、それぞれの性差の強み、弱みをお互いが知ることはとても大切なことだと思う。そして、最終的には個性に応じてというところになる。(これも多賀一郎の視点にしっかり書かれています!!)
そして、お互いが助け合い、補い合い、協力することで、これまで以上の効果がでるのだと思う。