「楽をする」が奪うもの

とにかく楽したい。

楽すること=幸せ

そんな風に定着している気がする。

「楽」することが悪いわけではないが、あくまでそれはプロセスであって、目標ではないと思うわけで・・・

 

で、こんな言葉が横行する。

「中学受験をがんばって、一貫校に行けば、そのあと楽だから・・・」

そんな保証はないのにね~。

っていうか、楽させて、どうしたいわけって思ってしまう。

そんな楽ばっかりしてきた子どもを雇いたいとは全然思わないし、一緒に働きたいとは私は思わない。

 

そして、

「とにかく言われたことだけやっておけば、なにかあっても言った人のせいにすればいいから、楽だよね」

とか

「いちいち自分の考えを伝えるのとか面倒だし。まぁそのまま流しておいた方が楽だし。」

というような空気になってしまう気がする。

 

最近の子どもはエネルギーが欠けているんじゃないか、と思うこともあったけど、よくよく考えれば、とにかく楽をしよう!と思えば、そうなるよね。

学校で、わざわざ先生に喧嘩売るくらいなら、おとなしくしていたほうが楽だし・・・

高校や大学もわざわざ遠く高校に行くよりも、地元に通った方が楽だし・・・

仕事も9時5時で終わる楽な仕事がいいよね・・・

で・・・・楽できたとして、で、何がしたいんだ!って思ってしまうわけで。

 

 

楽するってことは、避けて通るってことにもなる。

そうすると、できるようになるはずだったことができなくなる。

今の時代はいろいろなサービスがあって、お金を払えばたいていのことはやってもらえる。

でも、そうやって楽した結果、自分には何も残らないということが起こる。

「楽をする」ということは、自分できるようになるはずだったスキルや知るはずだった知識や、体験するはずだったことを奪うということを覚えておきたい。

そして、あんまり楽ばっかりしていると、気が付いたらロボットに支配されてしまうかも(笑)

あぁ気を付けよう・・・とりあえず階段を使おう・・・・エスカレーターに体力を奪われてしまう前に(苦笑)