昨年の夏休み
「ぼくらが決める6days」という宿泊イベントを行った。
6日間、何のプログラムもない宿泊イベント。
唯一決まっているのは、予算のみ。
あとはその予算をどのように使おうが、どこに行こうが、何をしようが自由、ご飯も食べようが食べなかろうが自由、という内容。
これは自主学校瀬戸ツクルスクールでの実践が元となっている。
子どもたちは何もないからこそ考えるし、どんなことであれ、すべてが自分たちの決定によるからこそ、自己責任感を感じる。少なくとも人のせいにはできない。
そこに次へのステップへの意志が生まれる、とツクルスクールの実践のなかで感じた。
では、学校ではどうか?
すべてが与えられている環境にあるなかで、勉強以外のことで、子どもたちが自分から「考える」という機会がすごく少ないのではないか、ということ。
そして、どんなことであれ、「評価」というものが付きまとっていて、それを子どもたちはしっかりと感じ取って行動しているということ。
そこで得られるものも確実にあるわけだけれども、得にくいものもある。
「自己決定感」「自己責任感」「自己選択感」「考える」といった体験しにくいだろうことを体験できるプログラムを作りたかった。
そんななか7名の子どもたちが参加してくれた。
「本当に何もしなかった・・・ 自分がやりたいと思って、みんなに提案しても、みんながやりたいわけじゃなかった。そして、そこであきらめて、結局6日間ほとんど何もしなかった・・・ 本当に無駄にしてしまった。」
そんな感想を言ってくれた子どもがいた。
このイベントには大人は見守り役としての大学生が1名いただけ。そして、その大学生もリーダーではなく、あくまで見守り役。極力口はださなさい(我慢できずに行ってしまった学生が多々いたらしいけれど(笑))ようにお願いしていた。
だからこそこういう感想がでてくるのだと思う。
今は子どもを楽しませるためにすべてが御膳立てされているというプログラムがほとんど。
それはそれで大切なのであったほうがいいとは思うけれど、
こういう「なにもない」ということを提供できるプログラムもとても貴重だと感じた。
おそらく家庭でも「何も口を出さずに数日間過ごす」という実践はできないだろうから、そこに価値を見出すことはそれほど難しいことではないと思う。
今年もできたらいいな、と思っている。
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