「やめて」といったらやめる

STePSトーク in 瀬戸で、参加者から出た質問で、時間の都合で取り上げられなかった質問についてのその場で応えたであろう内容を書いてみます。

「いじめ・非行にどう対処するのか?」

このあたりの議論は難しいと思います。

さまざまな対処の具体例を挙げだしたらきりがないですし、必ずしもその状況にあてはまるとも限らないからです。

それでも当事者として関わるのであれば、まずは「現状をしっかり観る」ということでしょうか。

それも自分のメガネだけではなく、様々な見方をもって「観る」ということだと思います。

ですから、教師はそのためのものの見方、考え方をいくつか持っておく必要があると思います。

 

瀬戸ツクルスクールの場合は、少人数ですし、縦割りではありますが、そこの上下関係はないですし、教室がもひとつしかないので、一般的に想像されるようないじめは少ないと思っています。

 

ただ、普段の関わりの中で、なにが「いじめ」なのかは定義しています。

”相手が、「やめて」と一回いったのにやめない場合は、「いじめ」だ。”

と伝えています。

子ども同士だと、ふざけ合っていたりして、そのなかで笑いながら「やめて」といったりしますが、それも私はいじめだと思う、と伝えます。

また、やめてほしいことを口に出して言えない生徒もいると思います。

その場合は、当面は関わりのなかで、子どもの表情を見て、「さっきやめてほしそうだったけど、どうだった?」と尋ねます。

そして、その後の関わりの中で、本人が「断り」を言えたときなどに注目をして、自分はNOと言えるんだ、という感覚を育てるように関わっていくと思います。

また、ついいじめにつながりそうな言動や行動をしてしまいそうな生徒の場合は、普段の適切な行動に注目するようにしています。

相手を大切にした行動をしたときや「やめて」と言われてすぐにやめたとき。

もちろんそのほかの建設的な行動すべてに対して、タイミングを見ながら注目して伝えていきます。

こんなところがイベント中だったら答えたであろうことです。

 

もちろんいろいろ考えだしたら、こんなことでまとめらるようなことではないと思います。

それぞれの学校の雰囲気もあるでしょうし、友人関係や、親子関係ももしかしたら絡んでくるかもしれません。部活もありますし、思春期であれば、また思春期なりのものがあるので。

 

また、私の関わり方は瀬戸ツクルスクールだからできることだとも思います。本当にすべてが自己決断に基づいている、という前提があるからこその関わり方だと思っています。

もし公立の学校であれば、別のやり方を選ぶと思います。

子どもが「やめてほしい」と思うようなことでも、ある程度強制力を持ってやらせなければいけないときがあると思うからです。

また、小学校と中学校の違いもあると思います。

ただ、いずれにせよ、教師の目の届かないところで「いじめ」は行われることが多いと思うので、いかに生徒同士の関係を構築していくかということも大切にすると思います。

このあたりは実践者ではないので、私はなんともいえませんが、とても参考になるのは、以下の書籍でしょうか。

中学生ならこちら。

 

小学生ならこちら。

 

非行については次回。