第8章 クラス会議(10)

第8章 クラス会議(10)

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クラス会議のやり方

議題を使う

議題をクラスに紹介します。掲示板を利用する先生もいます。あるいは誰もが手にできるところにノートを置いておきます。

ノートを使う利点は、だれもが過去の事例を見ることができ、どのようにその問題が解決されたかということ知ることができることです。

生徒たちに、先生が先生だけで様々な問題を解決するのではなく、その解決の方法を生徒たちに教えるということを説明しましょう。

これからは、問題を先生のところにもってくるのではなく、議題シートに名前を書いて、その問題について思い出せるような言葉をいくつか書いて議題箱に入れるように伝えましょう。

最初のうちは、その問題に関わっている生徒たちの名前は含みません。名前を書くことができるのは、お互いが敬意を払い、手助けをするということを学んだときです。

そのようにしていると、自分の名前が書かれるということは、クラスメイトから価値ある手助けを得られるということが分かりるので、名前が上がるということは、とてもうれしいことだと感じるようになるでしょう。

最初のうちは、生徒がそれを忘れてしまって、先生のところに解決策を求めて来てしまうことを注意するかもしれませんが、生徒たちに、議題に書くように思い出させましょう。

それらの問題は、クラス会議のなかで解決されていくでしょう。

私が小学校のスクールカウンセラーだったとき、先生や親が私に解決策を求めてくるときはいつでも、それらを議題にするように言いました。

私はいつもクラス会議で問題解決をするように提案しました。

なぜなら、生徒たちは一番よい解決策を思いつきますし、彼らがその決定に対して関わっているときにこそ、一番その決定に対して協力したいと思うからです。

解決策がうまくいっていないと感じるときは、もう一度その議題に戻って、話し合いをしたり、問題解決をしたりしましょう。

先生自身が議題を入れる場合は、その場のことではなく、自分自身の問題についてにしましょう。

子どもたちは先生たちの問題を解決するのはうれしいのです。

議題の順番は時系列で取り上げます。

クラス会議の時間に終わらなかった議題は次の日に行います。

もしすべての問題がすぐに解決されなかったとしても、それは重要なことではありません。

問題解決のプロセスが重要なのです。

かなりのケースにおいて、議題に上がる前に、その問題が、議題を提案した人にとってすでにケアされているということがよくあります。

そんなときは「よかったです」といって、次の議題に移ります。

あるいは、その解決策をみんなと共有したいかどうかを尋ねたりもします。