親の「誤った責任観」から子どもが学ぶことは?

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Positive Discipline for Teenagers, Revised 3rd Edition: Empowering Your Teens and Yourself Through Kind and Firm Parenting

こちらを訳しています。全14章のうち、現在第3章です。

前回はこちら

つづき

 

目の前のことだけに対応する短期的視野の子育ては、疲れて果ててしまうことがよく起こります。

このスタイルの子育ては、親の責任とは、悪いことを子どもがやったら、それを捕まえて罰と説教を与えることだと思っています。

また、親の責任とは、子どもがよいことをやったとしても、子どもを捕まえて、褒美を与えることだと思っています。

 

子どもたちは、責任とはいったいどういうものだということを学ぶでしょうか。

おそらく子どもたちは、捕まらないこと、より多くのご褒美をもらうように細工をすること、ご褒美が自分にとって意味のないことであれば、言われたことを断ることが自分の責任だということを学ぶでしょう。
もし子どもたちからすべての力を奪ってしまえば、子どもたちは責任とはなにかということを学ぶ機会を決して手にすることはないでしょう。

あるいは、自分自身が間違いを犯し、そこから学ぶという機会を手にすることもないでしょう。

 

さらにいうならば、そういった子どもたちは、自分がどこまでだったら大丈夫なのかという限度を見つけたり、設定したりする機会もなくなるでしょう。

もし親がその役割やってしまい、子どもからその機会を取り上げてしまったら、子どもたちはいったいどのようにして責任について学ぶのでしょうか。

子どもたちを無責任な大人に育てたいと思うならば、一番良い方法は、親がすべてをコントロールすることだということです。

 

例:
私たちのワークショップに参加している親のひとりが、コントロールをあきらめることについてチャレンジしたことを話してくれました。

 

彼は説明しました。

彼の15歳の娘は、習慣的に親の決めた門限よりも遅く帰って来ていたそうです。

ついに1時間も遅れて帰ってきました。

彼は、一週間、外出禁止にしました。

 

彼女はいったい何を学んだと思いますか?と彼が聞かれたとき、彼はいいました。

 

“彼女は自分のやったことから逃げることはできないということを学んだと思います。”

 

これについてどう思ったか聞かれたとき、彼は言いました。

 

“スカッとしました。私のやるべきことは、彼女の親友になることではなく、彼女の親であることなのです。”

 

さらに話を聞いていくと、父親は彼自身が子どものころ親から同じように外出禁止をされており、本当にそれが嫌だったこということがわかったのですが、たとえそれでも子どもが親の言うことを聞かなかったときは、ルールを作り、制限をし、罰を与えることが父親の仕事だと今も信じていました。
彼は、外出禁止令が解決策にはならないということは認めていましたが、彼は自分のしたことにある種の達成感を感じていました。

 

しかし、彼の娘は、門限を破り続けました。そして、この父親はそのたびに外出禁止令を出していました。

 

 

彼は言いました。

“このことについて考えてみました。私自身も子どものころ、彼女と同じようなことをしていました。

そして、私は親と住んでいる限り反抗し続けました。

結局私は家をでるまで門限は守りませんでした。また、夜ゆっくり眠りたいというときは、早く家に帰りたいな~とも思って過ごしていました。

 

そしてその結果、今でも自分の父親とはできる限り関わりたくないと思っています。

私はこんな関係を娘と結びたくありません。ここでようやく他のやり方を学ぼうと思いました。”

 

多くの親はこういった話を聞くと耳が痛いだろうと思います。

しかし、コントロールしたり、賞罰をつかう子育ては、子どもたちに対して、非常に尊敬の念に欠きますし、長期的な目標から見ても、効果が全くありません。

 

子どもが12,3歳以下で、その権利はく奪が、その誤った行動に関係があり、尊敬の念に基づいており、合理的かつ、事前に交わされた合意であれば、時には親にも子にも適切なときはあります。

 

しかしながら、子どもたちが思春期に差し掛かっていたり、子どもたちが自分自身のことを大人だと思うような時期に達したのであれば、子どもたちは、その外出禁止や権利はく奪に尊敬の念や合理性を見出すことはないでしょう。

つづく

 

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