百野あけみさんの「ファシリテーション」講座
百野さんは、OD(組織開発)コンサルタント・ファシリテーター。
今まで何度かお会いしていましたが、「組織開発」ってなんだろう・・・と疑問に思っていたので、今回お話しを聞いて、理解ができました。
今回の講座で、特に強く思ったこと。
1・目標、目的を常に意識すること。
なんとなくファシリテーションというと、参加者がスムーズに意見を言えたり、交換出来たり、アイディアが出せたりするための潤滑油というようなイメージを持っていました。
今まで読んだファシリテーターの本もどちらかというと、アイディアの出し方などについての本が自分には目についたので、そういうところだったのだと思いますが、今回改めて「目標・目的を達成するための援助促進」であることが分かり、ファシリテーションということの土台が理解できたと思いました。
2・自己洞察
ファシリテーターはその場にいて、目の前のコミュニケーションなどをみて、どのような関わりをするのか?ということを考えるわけですが、その際に、「自分がどう感じているか」ということにも目を向けなければならない、ということ。
ファシリテーターは「その場にいる」ということで、その場の一員であり、影響を与える存在。
だからこそ「自分自身の感覚」に敏感でいなければいけない、ということ。
そして、その自己洞察も含めて、場をどうファシリテートしていくのか?ということが大切。
なんとなく無意識でやっていたことではありますが、改めてそこを意識的にトレーニングしていこうと思いました。
3・コンテント重視からプロセス重視へ
今までは「なにをやるか、どのようにやるか」という戦略、技術的なところに焦点をあて、組織は目標達成に動いてきたけれども、時代の移り変わりにより、その限界が見えてきた。今まではそこだけを見ておけばよかったけれども、それではもう「乾いたぞうきんを絞る」ような状態になっている。
そこの限界を広げることができるのが、人的プロセス(人間関係づくりのファシリテーション)
ちょっとうまく言えないけれども、今までは、それぞれが切り離されていた感じ。
それが実は、つながっているよ、ってこと。
これは「クラス会議」とも共通するところだと思いました。
「クラス会議」は人生で成功を収めるために必要なスキルや態度を、そのプロセスのなかで学べるわけですが、結果的に学力も上がるという事実があります。
なんだかこれと同じような気がしています。
どんな手法でやったとしても、この「人間関係づくり」がなければ、それは力を発揮しないということ。
現在はアクティブ・ラーニングが教育業界では真っ盛りですが、総合学習、プロジェクトベースラーニング、英語、プログラミング・・・・そういったコンテンツだけに目を向けていてもだめだよってこと。
なんだか会社も学校も同じことやっているよな~という感覚がありました。
最近はすっかり会社人間ではないので、「そういった人間関係のプロセスなしになんてできないでしょう~」と思っていましたが、まだまだそういうことに対して無頓着なところが組織にはあるんだな~なんて。
でもいろいろと思い起こしてみると、確かにある気がする。
やはり学校教育と社会は確かにつながっているな、と再確認。
4・違いを表に出しても大丈夫という人間関係づくり
これ、頷きまくりでした。
自分が人と違う意見を言うとき、たぶん言う方もエネルギーがいるだろうし、言われた方もエネルギーがいる。
たぶん、みんないっしょがいい、という感覚があるだろうから。
でも、本来全く同じ人なんていないわけだから、違って当たり前。その違いをどう生かしていくかということが大切なわけで。
でも、自分の意見と違う意見を言われると、自分自身が否定されていると感じる人多数。
意見ではなく、ただの確認や質問なのに、責められていると感じている人多数。
で、結局意見は言わず、しれ~っと過ぎていく。そんな感じ。
きっと人と違うことを言うと、危険な気がしてしまうのかな。
でも、言わないほうがもっと危険なんだけどな。
自分が言いたいことを言えるような人間関係や場をつくっていくことが大切なんだよな。
そして、そうやって違いがあったほうがいい、ということを圧倒的に感じられるような体験ができるととてもいいんだろうな、と。
そんなことを思いました。
まだまだたくさんのことを学ぶことができました。
ぜひもっと知りたい!という方は、ぜひ百野さんにメッセージしてみてくださいね。
改めて今一番の収穫は、社会で起きていることと、学校で起きていることのつながりがよりよくイメージできるようになったことかな。
本当に充実の2時間でした!
ありがとうございました!