第3章はリアリスティック・アプローチのプログラムをどのような原則に基づいて作るかということが書いてある。
教師は、情報の伝達者であるよりも学びの促進者であるべき。
教育者とはえてして自分の思うように相手を変えたがるが、それがそもそも違っている。
「人が変わらないようにする最善の方法は、その人を変えようと試みることです。」
人が変わるプロセスのなかで大切なこともたくさん書いてある。
ストレスの多い状況では均衡状況を保つことに懸命になる。まさにプレッシャーが多いと、とにかくいまのままで、と思うのはこういうことだろう。そして、結果「同じことの連続」ということになる。
その後も書かれていることは、とにかく変革者は本人であり、それ以外のものでスタートしても意味がない、ということ。
また、リアリスティック・アプローチでは、徹底的に本人の関心からスタートするが、結果が決して偶然の産物にならないようにしなければいけない。そのためには、教師教育者の広い見識と知識は不可欠だし、その人自身が学ぶプロセスを歩んでいることが大切。
そのプログラムの評価として使うのは、ポートフォリオ。自分の学びと本来必要とされる学びの内容を照らし合わせていく。
また、その省察のなかで、教師教育者は自分自身が多少の痛みを伴うようなことに取り組む必要があるとのこと。
痛みがどういうものかは具遺体的に書いていないが、自分の苦手とすること、未知のことにチャンレンジしていくということだろう。
ということで、まとめてみると、このプログラムでは、
教師教育者は安心と挑戦のバランスを見ながら、あくまで促進者としての役割を徹し、自分自身も同じ学びのプロセスのなかで広い見識、知識、洞察を磨いていく必要がある、ということか。