ずっと読みたかった本が翻訳された。
この本の目的は、理論と実践のバランスをどのようにとっていくかということを考えるきっかけになるということ。
この本で提案されているのは、「リアリスティック・アプローチ」
これには以下の5つの核がある。
1・生徒の実際的な問題や関心を基礎とする理論的な考察が深まること
2・新たに遭遇する状況にほぼ瞬時に適用できることの重要性
3・教育実習生による探求と省察
4・グループワーク
5・実習生動詞がアイディアの交流を行うこと
全10章
とりあえず、第1章 教師教育:難しい課題
この章では、教師教育がいかに困難な課題であるかということが述べられている。
困難にしている原因として、
A・技術的合理性モデルの過信
これには3つの前提がある
1・理論によって教師は専門家としてよりよい仕事ができるようになる。
2・そのような理論は科学的研究に基づいていなければならない。
3・教師教育者は、教師教育プログラムに取り入れる理論を選択しなければならない。
このモデルに基づく教師教育プログラムは失敗していることが多いと研究で明らかにされていても、むしろ強化されてしまっている。
B・現状維持の力による変革拒否(伝統的パターンに早期から社会化してしまう)
ある研究では、教職になり1年経つと、教師は全く違った態度をとるようになることが多いとされている。いくら最新の技術を取り入れようとしてもそれを拒む伝統的な学校という雰囲気があり、それに負け、既存の実践に適応し始めてしまうらしい。
C・現状の教師教育に対する代替案がない
D・教師教育という文化がない
これは、教師教育者としての専門性の発達には何の支援もされていないということ。
これらを踏まえて、新しいアプローチへの2つの理論的土台を提示
一つ目:教師にとって現実的な意味ある理論の性質にかんするもの
二つ目:教師の内的プロセスと行動との関係にかんするもの
また、その例として、数学を使って解説をするということ。
とりあえず第一章はこのような感じ。
納得できる部分も多く、今後の章が楽しみ。
ただし、この本は完訳ではなく、途中削られている章がいくつかあるので、読み終えたとしても、その部分についてのことは覚えておく。
引き続き章ごとにまとめていく。