第8章 クラス会議(34)

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復習

クラス会議ガイドライン

1:生徒は輪になって座ります。そして、教師も生徒と同じ高さで輪のなかで座ります。(つまり、生徒が床に座っていたならば床に、椅子に座っていたら椅子に座るということです。立って教えるということではないということです。)

2:子どもたちが会議を運営できるようになったらすぐに子どもたちにやってもらいます。

3:トーキングスティックやそれに代わるものをもった生徒からコンプリメントを言い、それを隣に回します。そうすることで、クラス全員がコンプリメントを言うか、パスを言うか、コンプリメントを求める機会を持つことができます。

4:コンプリメントを受け取った生徒は、ありがとう、と言います。

5:教師あるいは司会者が議題を扱います。今回話し合われる議題を読みます。

6:議題が読まれたあとに、議題をあげた生徒は次のうちどれかを選ぶことができます。A:自分の気持ちをみんなに聴いてもらう。B:修正するのではなく、話し合う。C:問題解決するための行動を助けてもらう。

7:もし議題を出した生徒が問題解決の助けを求めるのではなく、話し合いを求めた場合、トーキングスティックを回し、非難や批判をしないように、解決策をブレインストーミングします。(短いコメントの方がよいでしょう。)

8:先生は生徒の提案を繰り返して伝えます。(例外は、生徒が提案をしようとしているがうまく提案になっていないときです。こんな風にいう必要があるでしょう。「どうやったらその意見を提案にできますか?」) こういった場面を除き、トーキングスティックが教師のところにきたときにはじめて教師はコメントや提案をします。

9:すべての提案は先生が、できれば生徒がよいですが、ノートや黒板に書きだします。

10:たいていのケースでは、トーキングスティックは2周させます。なぜなら最初は提案を思いつかなくても、ほかの人の意見を聞くうちに提案が思い浮かぶことがあるからです。(そんなに時間はかからないので安心してください。)
11:議題や問題を提案した人は、そこで出された提案のなかから、一番自分の助けになりそうな提案を選ぶことができます。他の生徒が関わっているときはその生徒にも解決策を選んでもらいます。もしその解決策が対立的だった場合は、その二人に二人にとってよい解決法はないかどうかを二人で考えてみるのはどうかと尋ねてみましょう。多数決はクラス全体に関わるときのみ行います。

 

クラス会議が失敗する6つの理由

1:輪を作っていない
2:定期的に行っていない(小学生は週に3~5回)
3:先生中心になっている(評価することはむだ口となります。)
4:罰を用いない問題解決スキルを学ぶ時間を与えない
5:生徒の能力を信じる代わりに、見下した態度で(保護が必要なように)話す。
6:トーキングスティックを輪で回さずに、すべての生徒が発言、あるいはパスする機会を与えない。

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