素晴らしい成績をとる姉と比べられる妹

勇気づけて躾ける 読書会

今回は、素晴らしい成績を取る姉と姉のように成績を取れない妹の理解とその接し方について。

 

この本では、オーバーに母親の姉に対する賞賛と妹に対する叱責の対応が書かれていますが、度合いは違えど結構やってしまっている、あるいは、そういう雰囲気を醸し出していることってあると思います。

 

姉と比べて、妹はできないと決めつけてしまっている。

実際に口に出すことはないかもしれないけれど、実は心の中で決めつけてしまっている人、結構いるように思います。

子どもは敏感なので、そういう雰囲気は察します。

 

 

競い合わせることが勇気づけになると信じている。

この場合は姉妹ですが、兄弟姉妹ではなくても、ほかの同級生(たまに親戚と比べる人もいる)と比べる保護者は結構いるのではないでしょうか。度合いは違えど、子どもに与える影響は似ています。

 

どんな影響を与えうるか。

1・落胆している子どもをますます追い込む

2・優秀な子どもの心に、自分の優越性が脅かされているという不安を植え付け、過剰な野心を抱き、ほんの一瞬でも優位性を奪われると自分をダメな人間だと思うようになる。

 

要するに競わせたり、片方を褒めたり、叱責した場合、両者ともに勇気をくじく結果につながるということです。

 

では、どう接したらいいのか。

素晴らしい成績を取る姉・・・結果ではなく、そのプロセスに目を向ける。(プロセス重視)

妹・・・できているところに目を向ける。(ヨイ出し) そして、彼女の長所が生かせるような場面で誘い、貢献感を育む。

 

また、そのあとに「共感」についての話もしました。

頭でわかっていても、やっぱりいい点を取ったら褒めなきゃいけないような気がする・・・という人も多いと思います。

でも実際に「共感」の接し方をしてみると、「褒める」ことがなくても、十分に自分の気持ちが満たされる感覚になるということを、「褒める」と「共感」の両方のロープレをやってもらうことで感じてもらいました。

そして、みんな褒め下手なのでは?ということが発覚!(笑)

そう考えると、「勇気づけ」の関わりは、日本人に向いているのかもしれません。

 

ただ、どんな行動にしても、そこに相手を敬う気持ち、信頼する気持ち、対等であるという感覚がない限りは、おそらく勇気づけとしては作用しないだろうと思います。

逆にこれらを日々努めていれば、自然と「勇気づけ」の関わりになっていくのだろうとも思います。