ポジティブディシプリン カンファレンス
2019年7月12日(金)にシアトルで開催されたポジティブディシプリンのカンファレンスに出席してきました。
内容というよりも、クラス会議開発者のジェーン・ネルセン先生に会いたい!ということと、今後のために運営スタッフと直接会って挨拶したい!ということが主なモチベーションでした。
ポジティブディシプリンってなに?というと、プリンではなく、アドラー心理学をベースにした教育法です。
アドラー心理学をベースにしているので、人との関係性をとても大切にしています。
それをベースにポジティブディシプリンの中心概念があります。
1:なにかができるとか、身につくということよりも、「つながってるな、自分のことを大切にしてるな、大切にされているな。」ということを重要視する。
2:目の前のことをすぐになんとかするのではなく、どんな人(大人)になってほしいかということを大切にする。
3:それぞれが見ている世界は違うものという前提で関わる
4:不完全である勇気(失敗は学びの機会)を持つ
5:どれくらい自分を受け容れられているか、他者を信頼しているか、他者の役に立っていると感じられているかどうかを考える。
6:誤った行動をする子どもは勇気をくじかれている子どもと捉える。
7:勇気づけをする。
8:誤った行動をする子どもは、誤った目標(行動を支えている信念)を持っていると考える。
9:優しさと厳しさが同時に伝わるようにする。
10:解決策にフォーカスする。
11:相互尊敬
12:「直す」前に「つながり」を。
13:しつけとは、なにかをさせたり、やらせたりするのではなく、丁寧に教えること。
14:エンパワーメントすること。
ちょっとうまく訳せていないところもあるかもしれないけれど、こういうことを中心概念として、ではどうしたら、これらを実行できるのかとう具体的なやり方を伝えるのがポジティブディシプリン。
そんな教育法のカンファレンスに参加してきたのです。
出発までにいろいろあったのですが、それはいずれ番外編で。
今回の場所は、ワシントン大学で開催されました。
これぞ大学!というようなところでした。
到着早々、ジェーン・ネルセン博士発見!
そりゃぁ開発者ですからね、みんな写真撮りまくりw
で、挨拶したら、
「Finally!」ということで、すぐに一緒に写真を撮ってくれました。
いよいよスタート!最初は世界各国からの報告。
中国、フランス、カメルーン、コロンビア、メキシコ、アメリカ。
それぞれの国で活動しているリーダーたちが、どのようにポジティブディシプリンと出会ったのか。
そして、現在どうなっているのか。どのように自分の人生を変えたのかということを一人一人が5分ということで話しました。
とはいえ、みんな話す話すw 止まらない。
それぞれいろいろだったけれど、共通していたのは、それぞれ動き始めたとき、電話したり、メールしたりしたときに、ネルセン博士と直接やりとりしたことに興奮していたことですかね。
電話したときにネルセン博士が直接でて、
「え!!ネルセン博士?本人?え、あの本を書いたネルセン?!オーマイガッド!」www
そんな感じ。でも、私もそうだったな~と。とりあえずダメもとでメールしてみるか!と思ってしてみたら、すぐに返信が帰ってきて、すごく驚いたなぁと。
そして、その一歩があったからこそ今があるんだよなって改めて思う。
これね、結構大事だと思うんですよね。
現代は、様々なつながり方があるんだけれど、それをどれくらいの人が生かしているのかなって。
もちろんスルーされることもあるだろうけれど、だからといって、なにか損失があるわけではなくて。とにかくやってみるっていうことの大切さを改めて感じる。
まさに、「You、やっちゃいなよ!」精神。
そして、それぞれの人の取り組みを聞いていて、改めてPDの良さを実感したし、もっと伝えていきたいな~と思った。
私がポジティブディシプリンを好きな理由の一つは、世界中で実践可能なこと。
これはグローバルということに注目しているのではなく、そういった文化や人種を越えて、実践可能な強度があるものだということに魅かれたし、それは共通の原理原則を伝えているからこそできるのだと考えたから。
そして、それは間違っていなかったと改めて感じられたということ。
いずれあの壇上で「日本ではね」って話をしたいなって思った。
その後、なんと時間通りに全員話し終わり!w次にのセッションへ。
3グループに分かれた。
私の参加したセッションは、
「思春期の両極性~つながりつつも手放す~」
基本的にアクティブラーニングですよね。講師が何かを教えるというのではなく、タイトルを提示して、参加者で考える。
ポジティブディシプリンの講座もまさにそうだし。
私たちがもつべきコンパス(指針)はなんなのか。
そして、どのように接すると、どういう結果を生むのか。そんなことを参加者全員で話し合う。
このときも、ガンガン意見でるよね、やっぱり。
もちろん無理やり言わされるって感じではなくて、言いたいから言う、という感じ。
初めてカナダに行ったときのことを思い出した。
それぞれが、周りの目を気にして行動するのではなくて、自分の意思があって、それに沿って行動していることにすごく心地よさを感じた20歳。
と、まぁそれは置いておいて、内容。
この時期に一番必要な行動は「深呼吸」w
そして、マジックワード「tell me more」
要するに、ジャッジせずに耳を傾けましょうってこと。
ほかにもいろいろあったけれど、それは後日の報告会で。
昼食を挟んで午後のセッション。
「セルフレギュレーションの発達をサポートする」
セルフレギュレーション。なんて訳すかね。自律、か。
先生はモンテッソーリの先生。
いろいろな教具を見せてくれたり、実践の話をしてくれたりした。
やはり教具の力は大きい。
ここでもやはりいかに感情を認知するか、表現するかということが大事にされていた。
対象はどちらかというと幼児だったけれど、感情認知、感情表現が大事なことは変わらない。
ほかにもなるほどな、と思うところが多々あった。後日の報告会で。
最後のセッションは、
「ポジティブディシプリンを学校に導入したファシリテーターのトークセッション」
学校に対して、保護者に対して、子どもに対して、どのように導入していったのかということを聞くことができた。
やはり生の声は面白い。
ということで、このセッションでカンファレンス終了。
本当はこの1日だけやって、終わる予定だったのだけれど、スタッフの人に声をかけていただいて、この日の夜から始まるシンクタンクにも参加できることになった。
すっかり終わった気でいたので、緩んでいたけれど、気を取り直して参加した。
この日の夜は、食事会とシンクタンク開催中に基盤となるファミリーグループを作った。
このファミリーグループがとても私にとっては大事なつながりになることが分かるのは次の日以降のことでした・・・
ということで1日目終了~