「無料」の学校を作るまでをつらつらと・・・後編

2008年11月
準備期間に原田綾子さんのアメブロで「アドラー心理学」を知る。アドラー関連の書籍をいろいろと読む。また、NLPやキャリアカウンセラー、マインドマップなどを学ぶ。

2009年7月
保護者に自分の学んだことを伝えたところ、好評。母親向けの講座をスタートさせる。保護者の学ぶ意欲に驚く。

2009年9月
静岡大学で開催された日本教育心理学会で初めて原田綾子さんと対面する。また、大学でアドラー心理学に基づいた実践をメインにされている赤坂真二先生と初めて出会う。その後赤坂先生の著書をいろいろと読む。そのなかで、「クラス会議で子どもが変わる」に出会う。

2009年12月23日
その年の12月23日の赤坂先生のセミナー。年末の休日に100名以上の先生が学びにきていたことに大きな驚きを感じた。これだけがんばっている先生がいるのだから、文句をいうのではなくて、先生たちに協力していくことが親のすることではないかと強く思う。

そんななか、大学院生が「クラス会議」を小学校に導入していることを知り、これであれば、学ぶ意欲の高い母親であればできるのでは?と思い、赤坂先生に尋ねる。「もちろんできると思います。」ここで、昔抱いた保護者と教師の壁をなんとか壊せるのではないかと思い、ママーズ(クラス会議母親ファシリテーター)の結成を心に秘める。

その後アドラー心理学ベーシックコースを受講し、多くの先生方に出会う。先生たちの苦しさを感じる。それをなんとか低減できないかと思い、それもママーズの主旨に入れる。

2010年2月
2月に喜多川先生の聡明舎を訪問。喜多川先生から、「講師がセミナーや書籍などをだして 別収入を得れば、塾生を無料にできる。」という言葉を聞く。これがのちの「無料」で学校という発想につながっている。

2010年3月
ママーズ結成。クラス会議やアドラー心理学の態度やスキルを学んだ母親が学級のサポーターとなることで、担任の先生が学級づくりをやりやすくするサポートをする役割となる。そうすることで、先生の大変さは軽減でき、保護者は文句があれば、自分が関与できるという選択肢になり、不平不満も減るだろう。共に教育に力を合わせて向かえるのではないか?

2010年10月
こつこつママーズをやりながら、学ぶ。ここで友人の紹介で、サドベリースクールというものを知る。それが愛知にあると知り、早速訪問。様々な課題があると感じる。値段のこと。キャリアコースのこと、学校運営のこと。このころはまだ基礎学力というものにも不安はあった。

2012年3月
その後、自分の事業や日々の学びに取り組む。そんななかで、大学生と社会人が
共に学ぶというイベントに参加。イベントのなかでの相互コーチングで、改めて自分ができることなら学校を作りたいと思っていることが明確になる。ただ、どうしてもお金がかかってしまうので、それはあまり現実として考えていなかった。また、一方で、大学生の就職活動の在り方にも非常に矛盾を感じた。

2012年7月
瀬戸市でキミチャレスタート。ここでの経験がツクルスクールのときに裏付けとなる。また、瀬戸市の教育長と初めて面識を持つ。

2012年10月
アクティブ・ブレイン・セミナーを受講。どんな人でも、脳の使い方を正しく使えば、想像を越える力を発揮することが分かる。そして、そのためになによりも大事な感受性が今の学校教育では養いにくいと感じる。知識に関する必要性を感じなくなってきた。

2012年12月
大学生向けのカリキュラムプロトタイプスタート。

2013年1月
あこがれ先生IN瀬戸 教育長と再度会う。いろいろとお話させていただく。

2013年6月
赤坂先生を初めて瀬戸に招き、クラス会議セミナーを開く。先生と保護者がいっしょにクラス作りについて話している光景は感涙ものだった。やはり手を取って協力していきたいと改めて思う。

2013年12月
ママーズの一員が子どもが新小学1年生になるということで、サドベリースクールを見学。その後就学時検診のときに、その子どもが、「僕は小さい学校がいい!」といい、冗談交じりに、場所を無料で貸してくれるならいいよ、というと、「いいですよ。」と即答。12月から次年度に向けて学校づくりをスタートさせた。ここで、改めてフリースクールの書籍を読んだり、再度サドベリースクールを訪問して、現状を尋ねたりした。課題は変わっていなかった。お金と進路。しかしお金に関しては場所代が無料だし、見守ることが一番の仕事だということであれば、ボランティアでも可能。そして、キャリアについては、自分のオリジナル商品を創るというカリキュラムができていたので、両方クリア。あとは学校方針などを決めるということになり、説明会資料に取り組み始めた。

 

2014年2月3月

説明会開催。興味を持ってくれる方がたくさんいて、多くの方に参加してもらった。ただ、イメージはできていたものの、この時点で果たして実際はどうなるのだろう・・・という状況でもあった。生徒が5名来たらスタートしよう、と思い準備。でも、それほど告知もしていないし、始まるにしても秋以降だろうな~と思っていた。

 

2014年4月

思いがけず4名ほど揃ったので、そのままスタート。

瀬戸ツクルスクールを創ることを決めてから、約3か月。駆け抜けた準備期間だった。