なぜ人は集団になると怠けるのか
第8章 社会的手抜きに対する対策
1・罰を与える
罰は手っ取り早いが、不安や無力感、復讐心などのネガティブな情動を触発する可能性が高い。
褒美は、自分の行動に対する主観的評価と他者の評価がかけ離れている場合、逆に効果を阻害することがある。
いずれにせよ、副作用があることを覚えておく必要がある。
2・社会的手抜きをしない人物を選考する。
学歴と動機づけの高さについて一応の仮説は立てられているものの、根拠は薄い。非常に難しいところ。
これが分かれば苦労はしない(笑)
3・リーダーシップにより集団や仕事に対する魅力の向上を図る。
取り組む課題の内容や時間などにより、リーダーシップの取り方を変える。
業務処理型リーダーシップ・・・外発的動機づけ中心
変革型リーダーシップ・・・内発的動機付け中心
単純作業で比較的短時間であったり、個々の能力差が明確にならなかったりする場合は、業務処理型リーダーシップでも効果は見られる気がする。
4・パフォーマンスのフィードバックを行う
作業終了後だけではなく、作業中も細かく、しかもある程度当人よりも優れた人からのフィードバックがよいが、長時間になるとまた変化する。
また、社会的不可欠性認知を高めるような情報提示もよい。
いずれにせよバランスを考えてやることが大切。
5・集団の目標を明示する。
ここにも男女差などがあったりする。
6・個人のパフォーマンスの評価可能性を高める
監視強化することで可能だが、プライバシーの侵害なども懸念されるし、それをごまかす方法の発展も促す。
役割を明確化する。王道。
逐次合流テクニック・・・2人である程度話したら、新しい人を一人追加。慣れたらまた一人追加というテクニック。ただ事前準備として以下の4つの原則がある
1・全員がすでに課題について十分に考える時間を与えられている。
2・新成員が、ほかの集団の意見を言う前に自分の考えを述べる
3・新成員が参加するたびに問題について議論する十分な時間を与える
4・最終意思決定はすべての成員が参加したあとで行われる。
7・腐ったリンゴを排除し、他者の存在を意識させる
できるだけ早く腐ったリンゴを排除するのが望ましい。
その防止策としては、人が見ているということを意識させること。
8・社会的手抜きという現象の知識を与える
社会的手抜きが無意識的に行われることもあるので、事前にそういった仕組みについて伝えておく。
この仕組みの伝え方としては、事前情報と事後情報を組み合わせて伝えると効果的かも。
9・手抜きする人物の役割に気づく
集団の構成員として、適切な役割としての、一般的に「手抜き」とされる行動をしていることもあるかもしれないということを考えてみるようにする。
以上で終了。
いろいろな実験に基づいて仮説が立てられていて、大変興味深かった。
なによりも集団の力を最大限に発揮させるためには、様々なアプローチ方法がある、ということを改めて認識できた。
その切り口も分かりやすく書いてあった。
そういう立ち位置にいる人が読むことは有益だと思う。