こつこつ訳しております。
思春期の子どもの感情を反映することは簡単とは限りません。
時々、思春期の子どもの感情ははっきりしないことがあります。これは、「感情の爆発の下には、なにかあるかもしれない」という“サードイヤー(三番目の耳)”を使って聴くということです。そして、あなたの聞いたことを彼らに反映するのです。
あなたの感情の反映は正確ではないかもしれませんが、もしあなたに親しみのあるマナーで、心から理解したいという思いがあれば、子どもは、そのあなたの間違えたところを直してくれるでしょう。
“you feel”の型を読んだあと、ニーナは、彼女の息子ジョイデンに試してみようと思いました。彼女は昼食の時の息子との会話を思い出してみました。あまりうまくいっていませんでした。
ジョイデンは、彼女は好ましくないと思うかもしれないけれど、もうピアノのレッスンはしないということを宣言しました。
彼女は無理やりでもいかせようとしたので、レッスンにはいきましたが、練習はしませんでした。
彼は母親に言いました。今まで9年ピアノをやってきたけれど、楽しかったのは最初の1年だけで、残りの8年はあなたのためにやってきたんだよ、と。
そして、今や彼はギターをやろうとしていて、彼女は彼を止めることはできませんでした。
ニーナは、彼に、「一度辞めてしまったら、もう二度と戻ることはできないのよ」という、いつもの効果のない説教をしました。
彼女はジョイデンが決心を変えてくれたらいいなと思いましたが、やはりそうはなりませんでした。
ニーナは、“サードイヤーで聞く”とはどういうことかしら、と思いました。そして、”you feel“型を使って、もう一度聞こうと思いました。
彼女はジョイデンにピアノの件についてもう一度話したいかどうか尋ねました。ジョイデンは言いました。「もう決心は変わらないよ。やる意味がわからないんだ。」
ニーナは言いました。
「あなたのことに耳を傾けてなかったことを悪かったと思うわ。私はただ説教していただけだったし。でも、もう一度トライさせてくれないかな。そうすれば、あなたの考えていることを今よりは理解できると思うの。
あなたは私のために8年間もピアノレッスンを受けてきたといったのよね。あなたはそのことについて怒りを抱いているに違いないと思うんだけど。」
ジェイデンはいいました。
「そんなにおこってはいないよ。ただ、次にいく準備ができただけなんだ。僕はギターが好きだし、今やりたい音楽は、ギターの方がやりやすいんだ。
もしギターを弾けるようになったら、バンドを組みたいと思っているんだ。そうしたら、みんなで演奏できるしね。」
ニーナは、説教したい気持ちに抗うために、深く深呼吸しました。そして、いいました。
「あなたは新しいステージに向かうことにとてもワクワクしているのね。そして、バンドを組むことが楽しみなのね。そのことはよくわかったわ。確かにあなたのやりたい音楽は、ギターを使ってやったほうがもっとしっくりくるだろうということには同意するわ。」
ジェイデンはびっくりしたように見えました。彼は母親が彼の言うことに同意することに慣れていなかったのです。彼は説教を待っていましたが、それは行われませんでした。彼は付け加えました。
「母さん、僕は十分に考えたよ。僕はもう子どもではないし、自分の好きなことは自分で分かるよ。」
母親はいいました。
「ねぇ、あなたが十分に思慮深くて、自分の考えをもっているということがよくわかったわ。もしよかったら、よいギターの先生を探す手助けはきっとできるし、させてもらえたらうれしいわ。」
「ありがとう、母さん。でも、自分で探せると思うよ。ただ、もしできなかったら相談させてよ。今は、youtubeで参考になるムービーを見ていて、とてもいい感じなんだ。
それで大丈夫だったら、レッスン代も節約できるだろ? でももし、ギターを買ってくれるならうれしいな。」
「ちょっと考えさせてね。あと、本当にこれ!っていうギターを見つけるまで、買うのではなく、借りるということは考えた?」
ジェイデンの母は三番目の耳を持って聞いた方が、よりよいコミュニケーションがとれることを理解しました。
しかし、ジェイデンがすることに対して自分の考えを与えることをあきらめるまで、少し時間がかかりました。
思春期の子育てが簡単なんてだれがいったのでしょう。
私たちが教えるやり方は、あなたに頼りたいという子どもの心とあなたから独立したいという子どものこころのギャップに架け橋をかけるものです。
あなたは、いつもあなたの手に入れたいものが手に入るとは限らないでしょう。
しかし、あなたの子どもが建設的で、健康的な方向へ向かうサポートをする喜びを知ることになるでしょう。