ダイアローグ・マネジメント
第2章 対話を理解する
協同作業としての対話
対話の定義:あらゆる形のコミュニケーションのやりとり(非言語も含む)
コミュニケーションのやりとりとは何か?
今まで:お互いの頭の中にあるものを理解すること
しかし、これは不可能。
対話は共同作業で達成される
彼らの意味は共同で構成されたもの。
「これやっといて。」
「了解です。」
この2つがあってこそ依頼したという意味になる。
「これやっといて。」
「そういえば、前話していたやつって終わったっけ?」
こうなると、依頼という意味はここにはない。
対話の鍵となるコンセプト
7つのキーコンセプト
1・現実を構成するということ
自分話し手となった場合、自分の現実を相手に伝えるということになる。
「今日はいい天気ですね。」
この言葉すら、この日が晴れていれば、自分にとってのいい天気という現実を条件として、相手に伝えているということ。
2・関係のシナリオ
「本日はお足元の悪い中、ご足労いただきありがとうございました。」
この決まり切った文句も、受け答えた方が、「うんうん」と聞くというシナリオがあるからこそ成り立つ。
ただ、それは普通のこと。こういう決まりきったシナリオが現実にはたくさんある。
3・会話の選択地点
決まりきったシナリオとおもっているけれど、そこでの対応はただの慣習であり、選択の余地は本来はあるはず。
4・ポジショニング
会話のなかでは、知らず知らずに自分のこと、相手のことをポジショニングしている。
5・二重の関与
目の前で起きているやりとりに関与しているだけではなく、そのあとに続いていくであろうことにも思いをはせている。
「明日15時に待ち合わせにしようか。」
「うん、そうだね。」
この「うん、そうだね。」の意味のひとつは、了解という意味であろうし、もう一つは、そうすることでこの会話を終らせる、あるいは、次の話題に持っていくという意味につづけるためのやりとりでもある。
この両方に関与しているという考え方。
6・多元的存在
人は様々な役割を演じて生きている。その様々な役割を選択のひとつとして考えることが、対話の選択肢の幅を広げる。
7・体現ー社会的「演技」としての言語
顔の表情や態度、姿勢、声の大きさなど、非言語コミュニケーションもすべて含めて考える。
感想
今回は基本的な考え方についてだった。
色が変わっているところ以外は自分なりに考えて書いてみたので、本来書いてあるところとは食い違いはあるかもしれない。
あくまで私の理解。
ほかには、
意味はコミュニケーションにおいては、一回性のものであるということ。
ちょっとしたやりとりにも、多くの要素があり、それによりコミュニケーションの質も変わってくる。
ここに書かれたいくつかのシナリオを知っておくと、コミュニケーション不全に陥った時に参考になるような気がした。
今後の実践についての内容が楽しみ。