純粋に問う

子どもの視点に立ち、共感する

パート2

コニーとブラッドのことを思い出してみましょう。

コニーは、耳を傾ける前に説教してしまうという古い習慣につかまってしまいました。

コニーは、信頼関係を築く代わりに、敵対するような振る舞いをしてしまったと気づいたとき、最初のステップとして、純粋な好奇心を持ち、共感することによって、相手の立場を理解しようと努めました。

敵意よりもサポートの心でアプローチしました。

 

 

彼女はブラッドに、学校を中退したいかどうか聞きました。

17歳は、法律的に学校に出席しなければいけないわけではないですから。

この新しいアプローチを、ブラッドはやや懐疑的に捉えました。

ブラッドは尋ねました。

「で、なにをしろっていうんだよ?」

 

コニーは正直に答えました。

“いい質問ね。でも、私は分からないわ。おそらくあなたがしていることをするだけよ。寝て、午後は働き、夕方は友達と遊ぶといったようにね。もちろん仕事に就かなきゃいけないわね、家賃を払わなければいけないからね。”

 

ようやくはじめて、ブラッドは、自己防衛することをやめて、母親と自分の考えを共有しようと思いました。

 

“ぼくは本当は中退なんてしたくないけど、ぼくは、定時制の学校に行きたいと思っている。”

コニーは不思議に思い“なぜ?”と聞きました。

ブラッドは、母親は本当にただただ知りたがっていると感じ、高校を中退はしたくないということを説明しました。

定時制の学校であれば、彼が今までの学校で落とした単位を再履修できる。

もし、今の学校のままだと、夏休みの間に補習を受けなければならなくなってしまう。

でも、彼は夏休みを台無しにはしたくない。

さらに、定時制の学校では、生徒が自分自身のペースで学習を進めることを許されている。

ブラッドは、定時制に行くということは、ただ単に学習が追いつくというだけではなく、それ以上によい効果があると感じていました。