教員のためのリフレクション

昨日の午前中はこちらを使って4名の先生たちと振り返り。

教員のためのリフレクション・ワークブック―往還する理論と実践

小学校の先生、中学校の先生、私立の先生、そして私。

この本を買って、目次をみてすぐに、「あ、これはみんなでやったほうがいいな。」と。

開催2日前という急な呼びかけにも関わらず先生たちが集まってくれた。

栄のサイゼリヤのドリンクバーのみで2時間(笑)

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ただ、もう正月休みにはいっている会社がほとんどということもあり、お店はガラガラ。

注文の少なさも気にならずにみっちりやりました。

いろいろなワークがあったのですが、今回は教員のコンピテンシー・リストに焦点を当てて行いました。

ここには7つの大項目と56の小項目があります。

今回は時間の都合もあり、この7つの大項目の中から、1つの小項目だけを取り上げてやってみることにしました。

 

1・成長しようとする力:自分自身の能力、長所と短所についてよくわきまえて行動している。

これを簡易スケーリングをつかって、自分の立ち位置とそこに自分がいる理由をそれぞれのノートに書き留めてもらいました。

1分ほどの個人思考です。

その後、一人ずつ自分がどのような立ち位置にいるのかを説明。

私の場合hは、70%くらいでしょうか。自分のもっているエネルギー?の圧を踏まえて生徒たちの関わりをいつも考えるように行動しているので、そのようにしてみました。

それぞれの発表が終わった後に、その答えについて周りの人が問いかけるというスタイルでやってみました。

これはこれでとてもよかったのですが、これだけで20分くらいかかってしまいました。

今回はまずは一通り7つの分野をやってみたかったので、このやり方は1周目だけにしました。

 

2・対人関係の力:異なる文化や考え方を持つ人同士のコミュニケーションにしばしば起きる、すれ違いや誤解などについて理解した上で、対応している。

私はこれも7割くらいといったところでしょうか。基本的にあまり上下関係はバックグラウンドを気にするという性格でもないし、だからこそ率直に質問する、というスタイルであり、基本的に対等感を持って接することが多いと感じているのでそのようにしました。

今回も最初の1分間思考はそのままです。

その後、発表は自分の言葉を発表するだけにしました。

 

3・教育者としての力:生徒の身体的、心理的、知的、社会的発達について知っている。また、その発達の過程で生徒たちの直面しうる危機的状況や課題について知っている。

これは私は6割くらいにしました。先生方に比べると、どうしても経験が少ないという面があるので、その分をいろいろな理論で補っているというところがあるので、知っていることは知っているな、と。ただ、集団になったときの動きなどは明らかに経験不足なので、そのあたりをどう考えていくかということを思いました。逆に個人に対しては先生方よりも分かるところはあるだろうと思いました。

 

4:学びの場をつくる力:自分が教える教科、領域に関する十分な知識を持ち、生徒に対し、適切な方法で課題を提示している。また、自分自身でその課題を確実にこなすことができる。

これは全科目ということであれば、2割といったところでした。私の場合は小~中ですべての教科に関して教える機会があるので、その分薄まっているという感覚です。英語に限って言えば、たしかにある程度の知識はあると思うけれど、では、それが、一般的な英語教師と比べてどうなのか?ということが分かりにくいな、と思いました。問題を解けるだけではだめなところもあると思いますが、私のような個人でやっている人はやはり大学の入試や定期的なTOEICの受講などが必要だな、と思いました。

 

5・同僚、仲間と協働する力:同僚と協働する場で、同僚と自分の個性の差異を把握し、自分の仕事のスタイルや役割を伝え、連携の合意を得ている。

3割といったところでした。普段一人で働いているだけあって、それほど機会がないというところもあります。また、今回は家族という視点でとらえてみると、なんとなく役割はそれぞれが理解して生活している感はあるけれど、改めて確認はしていないなと思ったので、この割合でした。おそらくこの辺りを、なんとなく、で済ませてしまうと、いざ仕事をするときにかなりいろいろなミスコミュニケーションが起きるだろうと思いました。この辺りはぜひ先生方にも振り返ってもらいたい項目だったので、あえてやりました。

 

ここで時間アップ。

目標の7項目までとはいかなかったものの、今後に向けて、有意義な時間になりました。

そのほかの大項目は、組織する力、学校を取り巻く人々と協働する力でした。

 

今回やってみて思ったことは、いろいろなことが絡まり、先生があまり専門職として見られない現状の中、こうやって先生のコンピテンシーを示したうえでのリフレクションは、「先生」という仕事に関しての自分のなかでの評価をあげられるのではないかと思いました。

教師としての矜持を持てるというか・・・

 

また、かなり痛い質問がたくさんありました。

安心安全のなかで、痛みを感じながら行えるリフレクションはいいな、と思いました。

 

また、項目があることで、リフレクションが偏ってしまうことなく、全体を見てできるな、と思いました。

もちろんそのリフレクションの目的にもよりますが、この点もいいな、と思いました。

 

質問がこのように羅列されているということで、対人関係のなかから生まれる質問と違い、フラットに受け止められるのではないか?と思いました。

 

もちこんこれだけの質問があるので、すべてをやることはできないかもしれませんが、いろいろなことが試せるな、と思いました。

 

この本の表紙にあるように、往還するわけなので、継続的に自分をモニターしつつ、成長につなげていく、ということが大切だと思いました。

今回はたまたま冬休みということでしたが、本来は1か月に1度はやったほうがいいと思います。オランダの教師教育でもやはり1か月に1度はやるそうですし。

1か月に1度は自分で振り返りをして、それをフェイスブックなどで共有をし、学期ごとに集まってそこで振り返りをするのもいいかもしれないな、と思いました。

 

あと、なかなか職場では難しいかな、というのが今回の感覚です。もちろん持っていきかたと、その職場の雰囲気にもよると思いますが。

 

最後のまとめはやや散漫感がある気がしますが、今回このように改めて振り返ることで、その良さを改めて感じました。