やりたい!(内発的動機付け)のうちの2つの要素
1・できる(自己有能感)
2・自分が決めた(自己決定感)
前回までのブログはこちら。
では、どちらがより大事なのか?
動機づけの研究で有名なデシさんは自己決定感の優位性を示しているらしい。
自己決定感があるときだけ、自己有能感の増減が内発的動機付けの高低につながると仮定。
もし自己決定感がない、強制的な状況で得られた有能さや無能力は、内発的動機づけを変化させないとしている。
「よっしゃやるぞ!」と自分で決めたときは、どれくらい「できるぜ!」と思っているかが「やりたい!」の気持ち度合いにつながる。
自分で決める!→できる!アップ!→やる気アップ!
というような関係をしているということ。
要するに、できる!⇒やりたい!というのはない。
あれ、どこかのCMになかったっけ。
「できる」から「やる気がでる!」(笑) 前提に「自分で決めた場合は」という注意書きが必要です(笑)
でも、「やらされているとき」は、「できる!」という体験や、「できない」という体験をしても、「やりたい!」という気持ちには関係ない。
え・・・・と(笑)
強制的にドリルをやらされて、「ほら、できるじゃない!自信もちなさい!」といっても、響きにくい。
逆に、「ほら、こんなにテストでできてないんだから、もっとやる気出してがんばらないと!」といっても、響きにくい。
本人がやりたくもないのにやらせて、できて、「成功体験を積ませる」ってのはあまり効果が期待できないってこと。
同様に「失敗体験」も。
はい、その通りだと思います。
この辺は絶対に気を付けないといけないと思う。とにかく成功体験と思ってる親御さんにはぜひ知っておいてもらいたいですね。
ただ、ここに関して、この論文の研究者は疑問を持ち、改めて実験。
実験の結果、基本的に間違っていないことわかった。
いくつか原因不明の結果があったようだが、概ねは問題ないと私は勝手に思っている(笑)
そのほかの予期せぬ結果。
自己決定感の高低は、フィードバックの解釈にも影響を及ぼすことが考えられる。
「自分できめた!」と思っている人は、正のフィードバックを受ければ、「できる!」という気持ちが増す。
「自分で決めてない・・・」と思っている人は、正のフィードバックを受けても、「できる」という気持ちは増さない。
「よし、今度のテストがんばろう!」と思って受けた試験で、よい結果がでたら、それはそのまま「できる!」につながり、やる気になる。
でも、
「仕方ないから受けてる」という状態で受けた試験で、よい結果がでても、「たまたまだし」というような感じになるってことかな。
ということで、「やる気」(内発的動機付け)には、「自分で決めた!」はとても重要だということが改めて分かった。
そして、「自分で決めた!」ということがないと、よい結果がでたとしても、素直に受け取れない場合がある、ということがある。
まぁ肌感覚で分かってはいたものの、こういうものがあると、その考えを支えてくれる。
もちろん教育的な論拠は、探せば、それにあったものなんてどれだけでもでてくるように思う。
この論文も1992年のものだから、今はもっと違うものがあったりするのかな。
まぁでもいいや。そういった論理と自分の実感覚がずれていないということで。
自己決定感。
やはり大事だね。
アドラーのスタートも、7つの習慣のスタートもここだしね。
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