つい先日アクティブ・ラーニングについて書いた。
そして、ようやく最後まで読み終えたこちら
ちょうど本の半分くらいのところで、野口芳宏先生と多賀一郎先生がアクティブ・ラーニングに対しての導入慎重論について書いてある部分があった。
野口先生は、アクティブ・ラーニングとパッシブ・ラーニングを比較して。
多賀先生は、アクティブ・ラーニングのひとつの推進力となったグローバルと、ローカルを比較して。そして、なによりも今目の前にいる子どもたちをしっかり見ることについて。
野口先生のパートを読んで、確かにこういう華々しく何かがやってきたときは、必ずその逆に目を向けてみることは大事だよな~、と納得。
今まで自分が見聞きしたことで、あまりにも流行っているようなとき、あるいは、偏っているときの考えに出会った時に、そちらばかりに巻き込まれないようにする自分が必ずいる。
そして、その新しい考えや流れに対して批判的に考え、また、その新しい概念に対立させられてしまった以前の概念のよさについても考えるようにしている。
今まさに取り組んでいる「自主学校の在り方」についてもそうだ。
自主学校は自分の経験したことのないことだし、こういったオルタナティブスクールに対しての賞賛する本もたくさんでている。
自分がオルタナティブスクールを運営している当事者ということもあり、ついついそちらをサポートする意見に流されてしまいがちだけれど、そうならないように気を付けている。
私の場合は、たまたまオルタナティブスクールについてだけれども、いろいろな子育て法やコミュニケーション法にも同じことがいえる。
情報が多く、流れも速いだけに、流行り廃りも激しい。そういったものにいちいちノリ疲れしないように、常に逆の思考を持つようにすることは大事だと思っている。
多賀先生のパートでも、真逆のことを比較している。グローバルよりもローカル。
確かにグローバル化に焦点があてられたアクティブ・ラーニングだけれど、そちらばかりじゃないよね、むしろ目の前にある自分たちが住んでいる地域での生活が大事なんじゃないか?
先は見据える程度にして、あまりこだわらずに、まずは土台をしっかりとすることが大切なんじゃないのか?ということだと思った。
Think Global, Act Local. という言葉もある。
そのためには、まずは目の前の子どもたちをきちんと見ること。
そして、自分なりに試行錯誤して、自分なりのアクティブ・ラーニングを創り上げていくことが大切だと多賀先生。
両方の先生の論を自分なりに振り返ってみたけれど、ここで改めて大切だと思ったことは、
「その事柄の裏表を見る。そして、その対極にあるものも見る」
ということ。
ひとつの物事の裏表だけを見ていては、軸はできない。その対極にあるものを見てこそ、その間に軸ができるのではないかと思った。
今後もこのことを踏まえて、いろいろと考え、取り組んでいこうと思う。