セト・ティーチャーズ・アカデミー2016

今日は「セト・ティーチャーズ・アカデミー2016」スポーツ心理学のプロフェッショナルである荒木香織さんの講演でした。

講演の前に、瀬戸教育アクションプランの説明やキミチャレ2015の映像が流されたりしました。

そして、深見教育長の温かいメッセージ。

また、瀬戸市の教育アクションプランの基本理念の確認。

「瀬戸のすべての子どもがたちが「瀬戸で学んでよかった」」

「瀬戸のすべての親たちが「我が子を瀬戸で育ててよかった」」

「瀬戸のすべての市民が「瀬戸で生きててよかった」」

 

このなかで自分ができる役割を改めて考えさせられました。

 

その後、荒木香織さんの講演。

荒木さんのことはこの講演まで全く存じ上げず、この講演のチラシの中で、はじめてラグビーのメンタルコーチをされている方だと知りました。

タイトルは「子どものモチベーションを引き出すために」

このタイトルのもと、スポーツ心理学の概要やメンタルコーチの仕事内容などを紹介されていました。

そして、メインは2つ。

1つはレジリエンスについて。

1つはモチベーションについて。

 

なぜ今回荒木さんが瀬戸市にお越しになったのかということも書いておきます。

そう、実は瀬戸にはおよそ半分の中学校にラグビー部があるのです!

そして、瀬戸西高校や旭野高校もラグビーが強かったりします!そして、大きな試合などでレフリーをする教員の方もいらっしゃって!

その流れでの今日だったのことでした。

 

荒木さんのお話された内容はきっとこちらの書籍に書いてあると思うので、関心がある方はぜひご購入くださいね!

 

そのなかからいろいろ考えたことや改めて気づいたこと。

 

「目の前にいる相手(子ども)を、その状況のなかだけで適性や力を判断してはいけない。」

個人×環境=行動(パフォーマンス)

と荒木さんは表されていました。

これはいつも話している、「宿題をやらない子はいない。先生と子どもの関係性のなかで、やらない子、なんだ」とか「引っ込み思案な子ではない、親と子どもの関係性のなかで、親の前にいるときは引っ込み思案なんだ」「やる気のない子どもはいない。勉強という範囲にやる気がないだけ。」などなどと共通することだと。

同じ空間にいることで、自分は相手の環境の一部になるし、相手も自分の環境の一部になる。環境というとちょっと無機質で嫌だけれど、要はお互いが影響しあっているのだから、相手を変えようとするだけではなく、自分が変わることで、相手のパフォーマンスを変えることができるのだということを知っておくことは大切だと思う。

 

そのほかモチベーションに関しては、デシ・ライアンの自己決定論に基づいてお話されていました。

興味がある方は、こちらのページに書いてありました。モチベーションの心理学

でもきっと本を読んだ方がさらに!

リーダーシップについては、アメリカの大学バスケットボールコーチ、ジョン・ウッデンの成功のピラミッドなどを紹介されていました。


そして、これまでとこれからのリーダーシップの違いについてもお話されていました。

 

途中、感情と理論の関係の話をされていました。

これはその子の置かれている状況によってバランスが違うだろうなと思っています。

スポーツの場合は、ほとんどが「やりたい」というベースがあるので、感情というよりも理論をしっかりと使いこなすことが大切だと思いますが、学校で、しかもあまり勉強で力が発揮できていない子どもの場合は、理論よりも「感情」のほうが比重は大きいと思っています。

0(あるいはマイナス)の状態から、内側からくる行動にもっていくときは、やはり「感情」なのだろうと思っています。

 

また、「褒める」「叱る」についてもお話されていましたが、それもスポーツの場合は「強くなりたい、うまくなりたい、勝ちたい」という目的が明確に共有されている場合が多いので、状況に合わせて使い分けてもいいかもしれませんが、学校などにおいては、まずは子どもの「目標、目的」をできるだけ明確にして共有して確認しながらやる必要があると思いました。そうしなければ、ただ大人が自分の思い通りにしたいだけ、ということになりかねないからです。

最後のフリートーク?もとても面白かったですが、これは参加された方が味わえる楽しさ、ということで(笑)

 

いずれにせよすべての瀬戸市の先生が今日の話を聞いているという事実はとても大切だと思っています。

これできっと中学校から理不尽な罰走はなくなるはず(笑)

 

今回は教員ということでしたが、やはり、スポーツ関係者にぜひ聞いてもらいたいところ。

全国大会に出場する某有名高校ですら、いまだに「死ね!やめちまえ!」という罵声が飛んでいるということですし・・・

有る意味まだまだスポーツは努力・根性の世界が染みついているところだとおもうので、荒木さんのような方にどんどん切り込んでいってもらいたいなと思いました。

 

あと印象的だったのが「~だということが分かっているので」という言い方。

そう、もう分かっているんですよね。あとは各自がやるかやらないか。

まぁやらない人にはやらないなりの目的があるのでしょうけど。

しっかりとした研究とご自身の経験に支えられた凛とした力強さのある言い方だったな~と。

 

今日のイベントは一般の方も無料で参加OKでした。

2階席が一般の方で埋まるくらいになると瀬戸市もさらに「教育の瀬戸市」と言えるようになると思います。

私なりに力になれるように行動していきます。