ダイアローグ・マネジメント
第6章 コンフリクト
コンフリクト・・・衝突
一人一人がそれぞれの「真実」と「正しさ」を持っているという前提であれば、コンフリクトが生じるのは必然であり、正常
だから、まったくなんのコンフリクトもないというのは作為的であり、異常。
コンフリクトへの誤った対応
・誰が最も正しいかという判断をする。
・どちらか、あるいはだれかを選ぶとコンフリクトを強める危険があるだけではなく、ロイヤリティ(忠誠心)を壊してしまう危険がある。
・判断もせず、選びもせず、お互いの現実を共有することは出発点としてはOKだが、平和的な融合は保証されない。
危機的な退化のシナリオをたどっているコンフリクトに対する対応
「現実」を「脱・構成」する
相手の立場に立ってもらう。
何人かの違う人たちの視点から説明してもらう。
自分自身の見方について疑いの可能性はないか尋ねる。
「違い」を「脱・分極」させる
相手側の立場のよい点をいくつか話してもらう。
「共通点」を探す
両者が同意できる点を双方に探し出させること。
権力の行使を避ける
負けた側は、遠ざけられた感覚を抱き、怒りを残す。
秩序は回復されるかもしれないが、コンフリクトが地下に潜って進む可能性も高い。
「私たち」に焦点をあてる。
自分たちの関係をどのように見ているか。
それ以外の「あり方」はあるだろうか。
お互いが共に存在している未来の理想像はどんなものだと考えているだろうか。
感想
すべてがスムーズに進むと気持ちはいいものだけれど、なにか見落としている可能性がある。
チャンスはピンチ、ということ。
大切なことは、コンフリクトをだすことが重要なのかもしれない。
5つの対応策。
どれも王道。ここで1つ気を付けたいことが、自分の関わり方だろう。そこにいる2者あるいは、多数の人と自分との関係だ。
その関係が悪い中で、相手の立場になってみたら?と言われても、それこそ「退化のシナリオ」を歩んでしまうかもしれない。
この本の名前がマネジメントということで、少しリーダー的な立ち位置の人が読むことが多いかもしれないが、一番大事にしたいのは、自分と目の前の相手との関係。
これが大前提だと思う。退化のシナリオのコンフリクトはお互いがお互いを敵だと思ってしまっていることが多い。それは自分も含めて。だからまず最初にすることは、自分と相手との信頼関係を構築することだろうな。