ダイアローグ・マネジメント
第5章 組織変革
組織変革の2つの方向
1・「上からの変革」
重要だが、かなりの犠牲を伴う。
・経営陣がすべてを知っているわけではない。
・世界の状況は、この瞬間にも、常に変化し続けている。
・トップからの変化は混乱を起こすものだ。
・トップダウンの命令というのは、さまざまに解釈されるものだ。
ただ、これらの困難も、計画、実行、維持の各段階で「対話」を意識して取り入れながらやることで改善は可能。
2・「絶え間なく動き続ける組織」
スピードの速い現代では、こちらの即興的な形のほうがよいが、ここにも短所はある。
・現場の動きが組織の全体プランを弱体化させる可能性がある。
・現場がバラバラの方向に独自の動きをして、組織がまとまらず、まったく連携が取れない状態に陥る。
・絶えずあいまいさが存在することで、社員の中に、自分の役割や行動に対する不安が生まれる。
対話を促すリーダーのタイプ
1・「コネクター」タイプ
様々なグループの境界線を越えて対話を促進するタイプ
2・「倉庫」タイプ
熟練した利き手。情報をしっかり吸収して、共有するタイプ
3・「ストーリーテラー」タイプ
たくさんの意見をストーリーを通すことで、統一感を高めたり、方向性を明確にしたりする。
また、メタファー(たとえ)をうまく使えることも大切。
この後に書いてあることは、会議の流れについて。
1・ビジョンに関する対話
2・ビジョンの共有
3・全体的な戦略立案
4・戦略の調整
5・プロセスの評価
組織変化とは、関係のプロセスの結果である。
組織が変わるというのは、制度やシステムが変わるということではなく、対話によって、それぞれの関係や意識が変わることによって起こされる変化ということ。