みんなでやっても手抜きが起きないとき

なぜ集団になると怠けるのか

第7章 社会的手抜きに反する現象

1・社会的促進

集団になったときのほうが力が発揮される場合

簡単で、十分に学習し、身についた課題は社会的促進が起こりやすい。

難しく、学習が不十分な課題の場合、社会的抑制が起こりやすい。

社会的促進、抑制の説明

動因理論・・・他者の存在により自動的に覚醒水準の上昇が起きる。

注意逸脱葛藤理論・・・簡単な課題であれば、注意力が逸れることを防ごうとして逆に課題に集中する。難しい問題であれば、注意力が逸れることで、課題への集中も薄れる。

評価懸念説・・・人の評価によって左右される。

 

2・社会的補償

他者の不足分を補おうとすることによるパフォーマンスの上昇。

課題重要性が高く、他者の能力が劣っているときに社会的補償は現れやすい。

課題重要性が低く、他者の能力が劣っているときに社会的手抜きは現れやすい。

課題の重要性と他者の特徴の組み合わせによる。

他者の能力の予想は、思い込みによることでも影響する。(男性は理系、女性は文系のようなステレオタイプ的な思考でも。)

社会的補償の4つのポイント

1・課題の重要性が高く、同僚の能力が低いとき。

2・一緒に仕事をしている同僚や相方から当分逃れられないという条件

3・仕事を始めた初期

4・集団サイズが比較的小さい

 

3・ケーラー効果

能力が低い人の動機づけの向上

上方比較(がんばって上の人に追いつきたい)と社会的不可欠性認知(自分がやらないと集団のパフォーマンスに影響がでる)