勇気づけの方法 その3

「勇気はいかに回復されるのか」

第4章 勇気づけの方法

課題に取り組まない決心を解く

 

「私は自分に価値があると思う時にだけ、勇気を持てる。」

 

これは、ほとんどのアドラー心理学関係の本で出てくるアドラーの言葉。

なんとなくそうだよなぁ~と思える言葉。

でも、よくよく考えると、価値がある、ってどういう状態のこと?ということにもなる。

この言葉のあとにはちゃんとそれに対する答えがある。

 

「私は自分に価値があると思う時にだけ、勇気を持てる。

そして、私の行動が共同体にとって有用である時にだけ、自分に価値があると感じることができるという真理を認めることは、勇気を覚醒する際の最初の一歩である。」

 

”共同体”というちょっと小難しいような言葉がでてくるけれど、簡単にいえば、人の役に立ったときに自分は価値を感じられるということ。

そして、目の前の課題に向き合えるようになるということだと捉えている。

 

「無理~」

「めんどくさい~」

「意味ないじゃん」

そんな言葉を使って、目の前の課題に取り組まないとき、それは、

自分には価値があるということを信じられていない。

すなわち、自分は人の役に立っていないと感じていると言えることになる。

 

でも、きっとどんな人でもどこかでなにかに貢献している。

そこに目を向けて関わる。

そして、ありがとう、という言葉を伝える。

 

でも、そんなにいつもいつもというのは現実的ではない。

わざとらしく、ありがとう、を連発するのは、それこそコントロールをするためにその言葉を使っているのかもしれない。

 

f5c53f383a3bee3c1cd5e696109e3968_mだから、きっと勇気をくじかれている人に対してすることは、たくさんのありがとう、もいいけれど、

心をこめた丁寧な「ありがとう」、という一言が大切なのかもしれないな。